Javaアプレットを作成するには、まずJava言語を実行形式に変換するコンパイラーを入手しなければなりません。これは、web上で入手可能ですが、やたらと大きなファイルなので、通信費用を考えると雑誌に付録のCD-ROMからインストールしたほうがよいと思います。どの道参考書を一冊は買わないと自作は無理だと思います。私が購入したのは、

ジョゼフ・オニール著『独習Java』翔泳社\3600

です。かなり分厚いので買うのを迷いましたが・・・。この本に付録のCD-ROMをドライブにセットしてJava2(jdk1.2)をインストールしてください。普通のアプリケーションソフトならインストールすれば自動的にメニューに登録されるか、デスクトップにショートカットが作成されるのですが、残念ながらほとんど何もしてくれません。java言語をコンパイルするには基本的にはdos窓を使用します。フォートラン90と同じですね。ところが私が使用しているDEC版のフォートラン90ならばdos窓さえ開けばどのディレクトリからでもコンパイルが可能なのですが、Java2ではインストール直後には、javaがおいてあるディレクトリでないと全く動作しません。というか、昔のms-dosの自体からパソコンを扱っていた人なら、そもそもアプリケーションソフトがおいてあるディレクトリ以外からアプリケーションを立ち上げることはできない状態が普通だったのです。windowsの時代では、アプリケーションをインストールする段階で自動的にpath(要するに抜け道かな?)が設定されるので、ユーザーはハードディスク上のどこにソフトが存在しているのかを意識することなく、操作が可能になったのです。ms-dosの時代には、画面上にdosプロンプトと呼ばれる



の記号のあとに直接キーボードから、コマンドを入力して操作していました。たとえば一太郎ver3.0では、フロッピーディスクドライブに一太郎のシステムと書いてあるフロッピーディスクを挿入します。そして

>a:

と入力してドライブa:に移動させます。そして

>jxw

と入力すれば一太郎が立ち上がりました。一太郎はVER4.0ぐらいからフロッピーディスクでの運用が不可能になるぐらい巨大化したためハードディスクにインストールするようになりました。ハードディスクがC:ドライブならば一太郎はあらかじめディレクトリを作成(windowsではフォルダーの作成ですね)しておき、それからフロッピーからハードディスクにcopyして使ってました。かりにtaroという名前をつけたとしたら、

>cd\taro

つまりtaroという名前のディレクトリにチェンジディレクトリ(CD)、移動します。

>jxw

そしてやはり一太郎の実行ファイルであるjxwというファイル名をキーボードから入力していたわけです。
 Javaをはじめて使用する人にとっての最初の関門はこの部分でしょうね。windowsでパソコンを始めた人はこんな面倒なことを昔していたことを知らないからです。でも実はwindowsというオペレーションソフト(基本ソフト)は、MS-DOSにGUI(グラフィッカル・ユーザーインターフェース)をつぎはぎして作られたものです。そのため、あちらこちらにMS-DOSの名残がみられます。MS-D0Sを知っている人なら常識だったAutoexec.batやconfig.sysも実はまだあります。Autoexec.batというのは自動実行の手順を記述したファイルです。メモ帳やワープロソフトで見ることもできます。config.sysでは、各種のドライバーを組み込む命令が記述されています。昔は一太郎を使うにはこのconfig.sysを書き換える必要がありました。いまはwindowsが全部勝手にやってくれるのですが、あまり便利すぎると人間は退化しますね。最近は経済学の世界でもパッケージソフトが全盛で、かなり高度な分析まで勝手にやってくれるソフトが増えました。でも個人的にはブラックボックスが嫌いなので、使っていません。
 どうも話しが長くなりましたが本題に戻ると、Javaを使うには、まずAutoexec.batを書き換える必要があります。私の場合、ここでまずつまづきました。マニュアルを読まずにはじめたのでてっきりインストールした段階で自動的に設定してくれていると思いこんでいました。Autoexec.batファイルはハードディスクのc:ドライブを探すとあるはずです。メインディレクトリをみてください。
このファイルをマウスで反転させて右クリックするとメニューに編集というのが表示されるので選択してください。するとメモ帳でファイルの中身が表示されます。

:\PROGRA~1\NETWOR~1\MCAFEE~1\SCANPM.EXE C:\ /boot
@IF ERRORLEVEL 1 PAUSE
@ECHO OFF
@ECHO OFF
loadhigh c:\windows\COMMAND\nlsfunc.exe c:\windows\country.sys
SET PATH=C:\FJUTY;

c:\maestro.com
REM Environment Settings For McAfee VirusScan
SET PATH=d:\JUST\JSLIB32;%PATH%;C:\PROGRA~1\NETWOR~1\MCAFEE~1;C:\JDK1.2\BIN;%PATH%
rem - Lines added by Visual Fortran 5.0 Setup on 8-23-1999
set DF_TOOLS=MSVC
set PATH="d:\Program Files\DevStudio\SharedIDE\BIN";"d:\Program Files\DevStudio\DF\BIN";"d:\Program Files\DevStudio\VC\BIN";"%PATH%"
set INCLUDE=d:\Program Files\DevStudio\DF\INCLUDE;d:\Program Files\DevStudio\VC\INCLUDE;%INCLUDE%
set LIB=d:\Program Files\DevStudio\DF\LIB;d:\Program Files\DevStudio\VC\LIB;%LIB%
rem - End of lines added by Visual Fortran 5.0 Setup

これがわたしのマシンのAutoexec.batの中身です。 Visual Fortran 5.0 に関する記述もありますね。javaのために私が追加したのは、

SET PATH=d:\JUST\JSLIB32;%PATH%;C:\PROGRA~1\NETWOR~1\MCAFEE~1;C:\JDK1.2\BIN;%PATH%

このpathの太字の部分です。d:\JUST\JSLIB32の部分はjustシステムつまり一太郎のために自動的に作成されていた部分です。みなさんのパソコンでもなんらかのソフトでPATHが使用されていると思います。私と同様に太字の部分を入力して上書き保存すれば準備完了です。あとは再起動すればDOS窓からならどこからでも

>JAVAC ファイル名.JAVA

と入力すればテキストエディター(ワープロソフトを使っても記述可能ですが、ワープロでは文字の装飾を制御する命令がまざることがあります)、たとえば私の愛用しているmifesやメモ帳を使って作成したJAVAのプログラムを実行形式に変換することができますので。なおDOS窓はスタート→プログラム→ms-dosプロンプトをダブルクリックすれば立ち上がります。わたしはDOS窓をよく使うので
WINDOWSの一番下のバーに登録しています。