それでは、まず画面に文字を表示してみましょう。こんなことにJavaを使うのは極めて非効率的ですが、文字表示はプログラムの基本ですから・・・。Javaで画面に文字を表示するには、まずあらかじめJavaアプレットで画面表示のプログラムを作成し、それをコンパイルしたものを、HTMLから呼び出すという手続きが必要です。Javaアプレットのプログラムは、テキストエディターを用いて以下のように記述します。
import
java.applet.Applet;
import java.awt.*;
public class testapplet extends
Applet{
public void paint(Graphics g){
g.setFont(new
Font("serif",Font.BOLD,36));
g.setColor(Color.blue);
g.drawString("一緒に学ぼうJava言語",20,50);
}
}
import java.applet.Applet;
import
java.awt.*;
の2行は、java言語で作成したプログラムをHTMLから利用できるアプレットにするときの約束事のようです。1行目がアプレットを作成することを宣言し、2行目がawt(absolute
window kit)を利用することの宣言です。awtは、さまざまな命令を実行するための道具箱みたいですね。これは、使用する道具ごとに、たとえば、import
java.awt.Grafics;、import java.awt.Color;というようにひとつひとつ指定することもできます。でも面倒なので、import
java.awt.* の .* をつけることでまとめて指定しています。 ms-dosでは、ファイルをcopyするときなど、 copy *.* b: と入力するとすべてのファイルをb:ドライブにcopyできました。Javaの開発者もms-dosを愛用していたのでしょうか?
public class testapplet extends Applet{ }
の{}の部分に動作させたい中身を記述します。public
classは、直訳すると公的なクラスです。ちなみに財政学はpublic finance(公共的資金調達)ですが・・・。 Javaのソースプログラム(テキスト、つまり文字で記述されたプログラム)は、ファイル名の最後に、.javaと付けるのですが、これをコンパイル(実行形式に変換)すると.classが自動的にファイルの最後に付与されます。
public
void paint(Graphics
g){ }
の部分は、{}に囲まれ部分に記述された文字をペイントします。()の中のGraphicsはimport
java.awt.Grafics;と関係がありそうですね。
g.setFont(new
Font("serif",Font.BOLD,36));
g.setColor(Color.blue);
g.drawString("一緒に学ぼうJava言語",20,50);
の部分が実際に文字表示に関する命令が記述されています。まず、
g.setFont(new
Font("serif",Font.BOLD,36));
が表示する文字の書体として"serif"、Font.BOLDで太字に、36で文字のポイント数を指定しています。
g.setColor(Color.blue);
の部分では、文字の色をblue、青色にしています。
g.drawString("一緒に学ぼうJava言語",20,50);
の部分で表示する文字"一緒に学ぼうJava言語"を表示領域の左上からみて右へ20、下へ50から表示させています。
このプログラムをファイル名”testapplet.java”にしてコンパイルすると”testapplet.class”が作成されます。この新たに作成されたファイルがjavaアプレットです。これをHTMLに埋め込みます。web上でこのアプレットを利用するためには、
<APPLET code="testapplet" width="421"
height="81">
</APPLET>
という記述をHTMLソースに追加してください。width="421"
height="81"は表示領域の大きさを指定しています。実際に組み込んで文字を表示したものがこれです。