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M情報セキュリティ特論

学部配当科目「情報セキュリティ論」では,多岐にわたる情報セキュリティの内容を,網羅的に説明した.本講義では,テーマを絞り,教員の専門分野であるマルチメディアセキュリティ技術を中心に議論する.プライバシー・個人情報の保護技術,情報の正真性に関わる様々な技術について教員が紹介する.履修者は各種技術を理解すると同時に,本講義に関係する以下のテーマから1つ選択し,輪講形式で進めることで,そのテーマへの理解を深化させる.

  1. 「数学論」は,情報セキュリティ技術の基礎となる数学を学ぶ.具体的には,公開鍵暗号方式の一つであるRSA暗号や画像・メディア解析を理解するために,群論やフーリエ変換・ウェーブレット変換などを扱う.
  2. 「マルチメディア」は画像・映像に利用される情報ハイディング技術(ステガノグラフィ・電子透かし)を取り扱う.なお,これらの技術を理解するためには,フーリエ変換・ウェーブレット変換などの数学の知識が必須となる.
  3. 「個人情報・プライバシー」は,近年話題となるプライバシーの定義からその成り立ち,法律論まで,様々な角度から個人情報・プライバシーを議論する.
  4. 「機械学習」は,最新の深層学習も含め,データ解析に必須となる機械学習全般を学習する.

なお,状況に応じてプログラミングも行う.

到達目標

1)知識・技能の観点

2)思考力・判断力・表現力等の能力の観点

3)主体的な態度の観点

授業計画

第1回 ガイダンス(テーマの選択),マルチメディアセキュリティ技術の紹介
第2回 プライバシー・個人情報保護技術(I):アクセス制御技術・認証技術その1
第3回 選択テーマによる輪講(I)
第4回 プライバシー・個人情報保護技術(II):アクセス制御技術・認証技術その2
第5回 選択テーマによる輪講(II)
第6回 プライバシー・個人情報保護技術(III):匿名通信技術その1
第7回 プライバシー・個人情報保護技術(IV):匿名通信技術その2
第8回 選択テーマによる輪講(III)
第9回 プライバシー・個人情報保護技術(V):個人情報の匿名化技術
第10回 暗号技術,情報ハイディング技術
第11回 選択テーマによる輪講(IV)
第12回 機械学習を用いた情報の正真性を保証する技術(I)
第13回 機械学習を用いた情報の正真性を保証する技術(II)
第14回 選択テーマによる輪講(V)
第15回 選択テーマによる輪講(VI)・総括

授業時間外学習

選択テーマによる輪講では,学生は時間外にそのテーマに関する参考書を読解し,学習する必要がある.また,その内容を発表する必要がある.
教員による講義では,各回の講義終了後,進捗状況に応じて課題を課す.

成績評価の方法・基準・評価

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する.

平常点40%(輪講による発表25%を含む),2回のレポート60%.レポートについては,教員が紹介する技術に関係するレポートと選択テーマに関係するレポートを予定.

1)知識・技能の観点

2)思考力・判断力・表現力等の能力の観点

3)主体的な態度の観点

教科書

とくに指定しない.ただし,必要に応じて,講義資料を配布する.

参考書

マルチメディアセキュリティに関係する各種参考書,履修者の選択するテーマに関する他の参考書は適宜紹介する.

フィードバックの方法

ほぼ1対1の形式になるため,授業中であっても学生の理解度を確認しながら進める.各課題や輪講での発表の完成度を見て,教員の考えを述べることで,履修者の成長を促す.

担任者への問合せ方法

オフィスアワー
・授業前後か,もしくはアポをとっての別時間での対応
その他
・個人研究室への直接訪問かメールによる連絡(メールアドレスは社会安全学部HPを参照)

備考

なお,大学院の授業であるが,BYOD[ノートPC]の必要についても記載する.

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