演習・専門演習(ゼミ)の選び方・「演習履修申込書」の書き方


(1)自分がゼミに求めているものを明確にし,教員が求めているものとマッチングさせる。

 学生がゼミに求めているものはかなり多様です。「みんなでわいわいやりたい」「人気・難関のゼミにはいりたい」「資格を取りたい」「じっくり学問的探求をしたい」「就職活動に生かしたい」「ゼミの単位があればいい」「お勉強したい」…。一方で教員の側もゼミに求めているものも多様です。また,学生も教員もゼミにどれだけの時間と労力を注ぎたいのか・注げるのかもまちまちです。
 したがって,学生と教員の求めているもの(ニーズ)をマッチングさせることが大切です。お互いに求めているものやゼミ重視度が異なると,ゼミ選択に失敗…「こんなはずじゃなかった」ということになります。
 学生と教員の求めているもの(ニーズ)をマッチングさせるためには,積極的な情報収集が大切です。なかでもゼミ見学会や説明会を積極的に回り,ゼミ生や教員と直に接してみることが大事です。コース(専修)名やゼミのテーマの言葉の「響き」だけで決めてしまうと失敗してしまいます。

(2)ゼミ見学会や説明会を積極的に回る。

 ゼミの履修要項(シラバス)やうわさは大事な情報ですが,それがどれだけ真実に近いかは,それだけではわかりません。履修要項をどれだけ重視するかは担当教員によってバラツキがあるようです(履修要項=教員とゼミ生との契約とみる教員もいれば,それほど重視しない教員もいると思います)。
 一番確実な判断材料は,ゼミ見学会・説明会だと思います。なかでも実際のゼミを見学することは大事です。ナマのゼミを見学することによって,ゼミの雰囲気,学生と教員の関わり方や親密度,教員がゼミ生に何を求めているか,教員がゼミにどれだけの重点を置いているかが直感的にわかります。ゼミ生の目が輝いているかどうかも大事な判断基準となるでしょう。オフィスアワーが設定される場合も担当教員を知るよい機会になるので,積極的に回ることをすすめます。
 ゼミ見学会や説明会にほとんど行かずに,履修要項だけでゼミを申し込む学生が男子を中心によくいますが,私から言わせれば無謀で,学生にとっても教員にとっても不幸な出会いの原因となります。ちなみに私のゼミの見学会・説明会に来てくれた学生に対しても,できるだけ幅広く他のゼミの見学会・説明会,オフィスアワーを回ってからゼミを決めてほしいと言っています。ゼミ見学会や説明会への幅広い参加を中心として,積極的に情報収集してください。

(3)コース(専修)にあまりこだわらない。

 コース(専修)を決めてから,そのコースに属するゼミを決める学生がほとんどのようですが,これもどうかなと思います。確かに,取得単位の関係で進むことができるコースが限られるわけですが,それにしても「私は○○コース」と決めてしまって,そのコースからしかゼミを選ばないのは実にもったいないなあと感じています。
 ゼミの履修要項を見てもらえればわかると思いますが,コースが異なるものでも似通ったテーマで行うゼミもありますし,なぜこのゼミがこのコースなのと思ってしまうものもあります。コースの名前の言葉の響きにとらわれ過ぎているようにも私からは見えます。

(4)ゼミのテーマだけでは選ばない。

 (1)で述べたように,ゼミに求めるものは学生と教員の双方とも多様です。ということは,ゼミのテーマだけで選ばずに,教員と学生との距離やゼミをどれだけ重視しているのか,教員の性格・人柄なども判断材料として大事だと思います。教員と「馬が合う」か否かは意外と大事ですし,「あっこれだっ」という直観も大事にしてほしいと思います。
 ちなみに私のゼミの場合,直観で入ってくるゼミ生が多いようです。その直観は彼らと私にいい出会いをさせてくれました。

(5)「演習履修申込書」の書き方

  1. 全体として
  2. 志望理由
  3. 演習でとりくんでみたい課題
  4. 自己PR

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Author: Shin Hasegawa
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Last Updated: 12-Sep-2007.