テクノセンター(日技城)概要紹介*


事業理念の紹介

 当社は日本の中小企業の中国へのスムーズな企業進出をサポートし、それにかかわる安定したインフラストラクチャー(経営基盤)の提供を事業方針としています。また、そこで働く人々の技術・生活水準向上に貢献し、長期的な見地で中国全土の技術水準の高度化と上質化を目標として有志がグループで設立した共同事業体です。


メリット

1.企業の早期操業体制と低コストのインフラを提供する

工場スペース 電気 水道 通信 物流 寮・食堂 ...etc.

 深センのテクノセンターでは、進出企業(テナント)の早期操業体制を設立し、その企業環境を整備しています。また、その経営コストも、独自に進出した場合に比べると、遥かに低コスト(物質的・労働力etc)のインフラストラクチャー(経営基盤)を提供致します。しかも、中国事業に精通したスタッフが、万全の体制でスムーズな事業運営をサポート致します。

2.企業の将来的飛躍を約束する優秀な人材提供と研修

定期的な求人広告及び学校訪問により募集

 人材銀行制度を導入することにより、テナントが求める人材をデーターによりピックアップし、提供致します。

日本語講座・英語講座の開設

 日中間の言葉の障害を無くすため、語学講座を開設。経営者と現地従業員とのコミュニケーションを円滑に致します。

品質管理・生産管理等の専門的講座の開設

 より完璧な生産体制を実現するため、各種の講座を開設し、従業員のレベル向上を目指します。

3.的確な情報力と豊富な労働力をつなぐ

仕入先(メーカー)、販売先の紹介

輸出入業務、会計業務、税務問題の代行

 中国の豊富な労働力と香港の的確な情報力が企業(テナント)の事業拡大を促進します。仕入先(メーカー)、販売先の紹介、輸出入業務、会計業務、税務問題の代行などの繁雑な事務処理や各種サービスを提供する香港オフィス。また、中国の豊富な労働力をベースに適切な人材を提供するネットワーク体制もテクノセンターの大きなメリットです。

4.テクノセンターの工場

 日本の産業構造が大きく変化している今日、厳しい企業間競争を勝ち抜くと共に、新しい事業展開を計るために、日本の中小企業のアジアへの工場進出は、時代の必然的課題になっています。テクノセンターは、香港・深セン在住の日本の中小企業が事業運営の核になり、沢山の日本企業及び株主の方々の御支援を得て、日本の中小企業の方々の中国進出をサポートしています。現在、深セン市布吉鎮にある第1テクノセンターでは、テナント数11社、従業員数800名、深セン市下李朗にある第2テクノセンターには、テナント数1社、従業員数220名の人々が働いております。また、経営理念の遂行と、更なる機能の向上の為、深セン市観瀾鎮独資形態で第3テクノセンターを運営する事としました。8万平方メートルの敷地に従業員5000名を第一次目標とし、中小企業の為の日本の工場村の建設を、2002年の完成を目指して開始しております。この工場の建設をサポートすることと、その間の繋ぎとしてテナントを受け入れるための方策として、第3テクノセンターの手前700メートルのところに、臨時の処置として第2.5テクノセンターを設けました。第2.5テクノセンターにはテナント数10社、従業員900名の人々が生産に励んでいます。この第3テクノセンターが完成いたしますと、今まで3箇所に分散していた各テナントを一箇所に集めることにより、さらに効率を高め、より行き届いたサービスと提供できると共に、新しいテナントも安心して進出できるものと確信しております。

5.第3テクノセンターの特色

 第3テクノセンターはフル稼働時には、約6000人の中国人従業員が就労するビッグプロジェクトです。2005年ごろには工場団地というよりは、作業員宿舎、日本人宿舎とはそれぞれゲートや堀を用いて独立させ、職と住のけじめをつけ、プライバシーの保護がはかられるほか、電力、上下水道、汚水処理場、銀行、郵便局、レストラン、コンビニエンスストアーを完備させ、都市機能を備えた一つの‘街’が出来るでしょう。

有利な工場団地

 テクノセンターとは、複数の中小企業がテナントとしてスペース貸しのビルに同居する工場団地のことです。インフラ利用や従業員の募集を共同で行うことにより、東南アジアで一番コストの安い工場が実現します。

魅力の深セン

 深センは香港から車で50分。アジアの中継基地・香港に隣接するアクセスの良さが、製品の価格競争力を高めます。香港の会社から当地の委託加工工場へ発注し、無税の材料を送って製品とし、再び香港へ製品として戻すことにより、優遇税制とフル活用するメリットが生まれてきます。

安心のコンサルティング

 工場を立ち上げる際の行政手続きから従業員の募集、寮と食堂、経理、流通ノウハウ、生産及び検査代行、工場建屋のメンテナンス、電力及び水の供給、下水道の完備まで、ベテランスタッフが親身にご指導いたします。テナントは優れた技術を持ち、生産活動に専念するだけでよく、大きな会社の一つのポジションと思えばわかりやすいでしょう。

抜群の投資効果

 テクノセンターは法人・個人の株主の出資により運営されています。決算は年一回の株主総会に諮られ、余剰金の中から10-15%の配当を実施致します。相互扶助の精神に則り、敢えて大口株主を持たず、幅広い分野から小口株主をお迎えしている点が特徴です。

テクノコンビナートの構築

 広がり始めたテクノセンターに、新しい可能性が出てきました。テクノセンターに入居した企業間で、技術や経営面での連携・複合化が進みつつあります。海外進出を必要とした共通の事情をベースに商品開発・マーケティング・流通などについて既に率直な意見交換が始まっています。業務的な情報ネットワークを味方にすれば、国内にあるときよりむしろ、企業活動が活性化するのではないでしょうか。現に、日本にいたときは固定された客先のみであったのが、ここへ来てからは以前は絶対取引できないと思っていたユーザーから、しかも複数のユーザーから注文が殺到し、嬉しい悲鳴をあげているテナントもあります。テクノセンターは発展しています。中国の広東省珠海(斗門)日技城も具体化しております。時代に即応した中小企業の海外進出にお力添えをしていきたいと思っています。

6.テクノセンターでの操業コスト

 テクノセンターに入居された場合、どのくらいの操業コストが必要かが、気になるところだと思います。1998年1月に宮川香港有限公司の石井社長が社団法人経済同友会第4回アジア委員会の講演会で講演された下記の資料を参考にされると良いと思います。

中国の(深セン市近郊)の工場運営の現状

―インフラ、労働環境、労働者の雇用条件、工場運営コスト、福利厚生、税制、問題点

 なお、テクノセンターの費用は下記の通りですが、情勢に応じて変更されることがあります。

7.テクノセンター紹介参考書

 テクノセンターの紹介書籍として、下記のものが比較的新しく、かつ、大いに参考になるものと思います。

 その他、日経ジャーナル、日刊工業新聞、NIKKEI VENTURE、その他に紹介記事は多数あります。

テクノセンター標準費用の明細
工場レンタル料 契約書による(標準HK$25/m2/月)
空調費用 HK$131/hp
電気料金 HK$1.2/kwh
水道料金 HK$2.5/m3
日本人宿舎費 実費+30%(約1,000元/人)
日本人宿舎電気水道料金 実費+10%(約200元/人)
外国入居及び就業証 (実費+10%)+交通費(約2,000元/人)
個人所得税 実費(所得の10%-25%)
工場電話 実費+1%
テクノセンター電話 市内HK$1.5/分
国内HK$3/分(IDD)
香港HK$5/分(IDD)
日本HK$30/分(IDD)
コピー使用料 A4HK$0.5/枚
A3HK$1/枚
人員派遣費 標準HK$720/人/月 (註1)
通関費用 実費+20%
修理費用 (材料+10%)+労務費
運送費用 トラック1台でHK$1,100-5,000
テクノセンター車両レンタル HK$100/hr
暫住証 実費
工員給料 およそ350-650元/月
工員宿舎費 40元/月(本人負担)
班長宿舎費 50元/月(本人負担)
事務員宿舎費 70元/月(本人負担)
高級職員宿舎費 600-750元/月
高級職員電気水道料金 会社負担100元/月/室
工員食事代 2元/食
中国人職員食事代 250元/月
物品購買 実費+10%
支払延滞利子 1.5%/月
(註1)330元/月の最低賃金及び250元/月の鎮管理費,保健費その他を含む。また,これ以外に残業代,皆勤手当30元,生産手当30元,食事代,役職手当等はテナントが支払う。


テナント企業の経費例(月額)

テナント
A
B
C
業種
金属プレス加工
プリンター・
リボン製造
コイル組立
場所
第1テクノセンター
第1テクノセンター
第3テクノセンター
従業員数
13
73
470
日本人
1
3
2
中国人
12
70
468
人員派遣費
HK$720 x 12人 =
HK$8,640
HK$720 x 70人 =
HK$50,400
HK$720 x 468人 =
HK$336,960
最低人員不足分管理費
(註1)
HK$250 x 38人 =
HK$9,500
-
-
工場レンタル料
HK$25 x 730m2 =
HK$18,250
HK$25 x 730m2 =
HK$18,250
HK$22 x 1,100m2 =
HK$24,200
空調費用
HK$4,000
HK$16,000
HK$8,000
電気料金
HK$15,000
HK$23,000
HK$104,000
水道料金
HK$600
HK$9,500
HK$1,300
輸送費
HK$7,000
HK$12,000
HK$23,000
通関費
HK$3,000
HK$2,500
HK$3,100
食堂,暫住証,宿舎,
修理費,手当等(概算)
HK$20,000
HK$70,000
HK$80,000
概略費用合計(概算)
HK$86,000
HK$202,000
HK$580,000

(註1)最低雇用人員数は使用面積14.6m2/人の基準で計算され,730m2の場合50人が基準となる。この為,テナントAの最低人員不足分管理費は(50人-12人)x HK$250/人月=HK$9,500となる。

(註2)この他に,契約保証金(工場スペース・レンタル代の2ヶ月分を預託)が必要。ただし法人もしくは個人としてテクノセンターの株主になっている場合,契約保証金は1ヶ月分でよい。

(註3)契約失効時には核当スペースを原状に復旧すること。


*註:この文書は,1999年に発行された文書「テクノセンター(日技城)概要紹介」(A4版4ページ)をテクノセンターの許可を得て若干修正しデジタル化したものです。したがって,現時点でのテクノセンターのサービスをここに掲載した価格で提供していることをかならずしも保証するものではありません(長谷川)。