2009-2010シーズン 主将のメッセージ を 掲載しました。

 高校生の2009-2010シーズンが終わりました。最後のゲームは全国大会予選準決勝。1月の新人戦で対戦した常翔学園高さんと再び対戦しました。結果は新人戦と同様、1トライをあげたのみの敗北。しかし、この1トライは新人戦の1トライとは違ったものになりました。
 0-14で迎えた前半16分、連続ラックからFWがディフェンスラインを突破。ボールをつないでゴール前でラックをつくると、そこからすぐに右へ展開しトライをあげました。これは繰り返し練習したテンポのある関大ラグビーでした。新人戦のときはスクラムからの個人プレーによるトライでしたが、このトライは連続攻撃によるものとなりました。
 1年間ひたむきに日々努力してきたことが、全国屈指の強豪校からのトライに結びついた瞬間でした。

 以下はシーズンを終えた主将のメッセージです。ぜひご覧ください。

 2010年11月14日、関大一高は常翔学園高校に大敗を喫しました。5対74。強豪校の強さを痛いほど思い知らされました。

 昨年9月に新チームは始動し、顧問の早瀬先生からチームリーダーに指名していただきました。私はこれからどのような練習をしようかと意気込んでいました。チームメイトや先生と共にチームの規律や練習を考えていきました。私はラグビーの雑誌やスキルアップのための本を片っ端から読み、試合をする度に判明するチームの弱点や強みに合った練習を探しました。しかしそれには限界がありました。チームが確実にレベルアップできたのはやはり指導者のおかげだと思います。先生はチームのカラーに見合ったラグビーをしようと、とても深く考え練習をしてくださいました。
 また、互いの意見が合わずに衝突してしまうこともありました。しかし、それも含めて全員で物事を考えて行動する1年だったと思います。選手から先生に、練習の提案やお願いをする機会はこの1年でとても多くなりました。それらは却下されることの方が多かったように思います。しかし、実現すると必ずチームの力となっていました。
 さらに、関西大学体育会ラグビー部のコーチに新しく就任されたコーチのもとで、数多く合同練習をさせていただきました。大学の筋力トレーニングの施設も利用させていただきました。それらを経験することは、チームにとって大きなプラス要素となりました。1つは、礼儀やマナーに関することです。質問の仕方や物事の頼み方、挨拶など基本的な事柄を学べたように思います。2つ目は、やはり筋力トレーニングやラグビーに関する知識が増えたことです。教えていただくまでは、その方法が果たして合っているのかもわからずに曖昧にしている部分がありました。専門的なコーチングをしていただき確実に効率が上がったと思います。
 以前に比べると、先生には練習試合も随分と増やしていただきました。全国大会大阪府予選で高津高校さんと対戦する一週間前に、シード校である日新高校さんと練習試合をさせていただきました。私たちはその試合で実戦の感覚を取り戻し、一方ではシード校の粘り強さを体感することが出来ました。今考えると、約2ヶ月間試合から離れていた私たちにとって、重要なものだったと思います。

 結果的に、私たちは予選を2試合戦いました。そこでは次のような言葉が飛び交いました。「しんどい時は、周りを見ろ!」 私はまさにその通りだと思います。練習が苦しいとき、何かに悩んだときには一人で考えるよりも周りにいるチームメイトと共有するのが良いと思います。日頃から話し合い、苦しい練習を乗り越え、部活動以外の時も友人として関係を持つことで私たちは一つになることができたのだと思います。これこそがラグビー界で有名な『One for all, all for one』 だと思います。

 いつか、また集まって全員でラグビーをしたいです。小さい頃に父親に連れて行かれて始めたラグビーでしたが、あのときに始めておいて本当に良かったです。関大一高で仲間と出会うことができ、自分は幸せ者だと思います。3年間という短い間でしたが、たくさんの思い出をありがとうございました。
 3年生はそれぞれ次のステージに向かって歩み出していきます。早瀬先生や吉井先生、山崎さん、保護者のみなさん、OBの方、松村さん、神田さん、山下さん、後輩、マネージャー、整骨院の先生、協会の方やレフリーをしてくださった方々、少しでも関大一高ラグビー部と関係を持っていただいた方々、そして対戦したチームのみなさん、本当にお世話になりました。終わってみれば、感謝の気持ちでいっぱいです。

 ラグビーはとても偉大なスポーツです。
 最後まで長々と読んでいただきありがとうございました。

                             2009-2010シーズン 主将  小林 賢史

 全国大会予選準決勝の日には保護者、友人だけでなく、OB、そしてOBの保護者の方まで、大変多くの皆様にお集まりいただきました。そしてあのトライの瞬間、今まで体験したことのない、とても大きな歓声と拍手をいただきました。こんなに多くの皆様に応援していただけるチームでラグビーをすることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
 ベスト4という目標は達成しましたが、次のステージへの目標は後輩プレーヤーたちに託されました。新チームでも日々努力を重ねて、皆様に素晴らしいラグビーを見せられるように、練習に励みたいと思います。今後とも本校ラグビー部にご声援賜りますようお願いいたします。

 最後に、3年生の皆さん。ほとんどがラグビーボールに触れたことがない中、本校に入学してラグビーにチャレンジしてくれて、3年間あるいは中学校からの6年間でラグビーを好きになってくれて、大阪総体でシード権を獲得し、全国大会予選準決勝まで進んだことは誇りに思います。今シーズンは一緒にラグビーをしていて楽しかったです。また一緒にラグビーをしましょう。

 以下の写真は、全国大会予選準決勝のゲームです。