英語科教科教育法(C)

2003, 10. 01

担当者名竹内 理(関西大学大学院外国語教育学研究科・外国語教育研究機構 教授)
時間金曜2限目
出講日金曜
連絡先564-8680 吹田市山手町3-3-35 関西大学 竹内研究室
e-mail: takeuchi@ipcku.kansai-u.ac.jp
URL: http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~takeuchi/classes/02PMELT.html

開講テーマ

情報化社会における外国語(英語)教育:その理論的背景と実践的方法

授業の目的

次の項目への理解を深め、情報化社会における英語教師のあり方、英語教育の方法について考えます。

  1. 情報化社会の特徴と基礎知識
  2. 情報化が外国語(英語)教育に及ぼす影響
  3. 情報機器を用いた実践的な外国語(英語)授業の方法

教科書

ハンドアウト(毎回配布します)、Sailing Oral Comm. 1 (啓林館)

授業方法

講義を基調としますが、受講生にはできるだけ授業へ積極的に参加してもらい、そのプロセスで、自ら考える姿勢を持つよう誘導していくつもりです。また、授業では実際の情報機器をできるだけ使用していく予定です。

授業の構成

下記の予定で授業を進めます。

DateContents
10.03オリエンテーション:なぜ、この科目が必要なのか?
10.10コンピュータが教育を変える(?)
10.17CALL の可能性と限界
10.24ネットワークが広げる英語教育の可能性(1)
10.31ネットワークが広げる英語語教育の可能性(2)
11.07LLの現代的意義
11.14音声教材の効果的提示法
11.28視覚教材の効果的提示法
12.05報化社会の問題点と教師のあり方
12.12Presentations (1)(2)
12.19Presentations (3)(4)
01.09Presentations (5)(6)
01.16調整日

Assignments

e-mail Assignment: 担当者に対して、自己紹介のe-mail を送ります。e-mail アカウントを取得していない受講生は、手続きを取ってください。〆切は12月26日(金)です。e-mail に対しては担当者から返信がありますので、それが届いた時点で提出完了と見なしてください。

Mini Assignments: 授業中に2,3回、テーマを決めてレポートの提出を求めます。〆切はその際に言及します。

Quizzes

3回目の授業以降、授業の始めに前回の授業の内容に関してQuiz (10問を予定) を行います。これに関しては授業中に詳しく説明します。

Presentation

5人1組程度で、色々な視聴覚機器・情報機器を利用して35分間の英語授業を企画してもらいます。教員役は交代で行っても、1人が行っても構いません。ただし、その組の全員が企画・操作補助等に参加するように心がけて下さい。生徒は残りの学生さんです。評価の基準は、機器使用の独創性、内容の分かり易さ、生徒の興味の引きつけ度合で、生徒役の学生さんと担当教員が評価します。題材の選択、機器の操作に関しては担当教員が必要に応じて相談に乗りますので早めに申し出て下さい。なお、機器の予約・使用・操作説明は情報システム課へ申し出て下さい。

Final Report

Presentation の教案を詳細に記述し、誇るべき点、問題点、苦労た点などを検討して下さい。これに加え、この授業の感想(良い点、改善点)をまとめて付記して下さい。

Due Date: 2004 年 01月 23日(金)16:00まで
提出先:田辺教務課窓口

評価の方法

評価に関しては次の項目が考慮されます。


参考図書

Angell, D., and B. Heslop 1994. The elements of e-mail style. Reading: Addison-Wesley.

アリアドネ(編)1999. 『思考のためのインターネット』東京:ちくま新書

朝尾幸次郎、斉藤典明 1996. 『インターネットと英語教育』 東京:大修館


Castro, E. 1997. HTML for the World Wide Web 2nd Berkeley: Peachpit.

Crystal, D. 2001. Language and the Internet.. Cambridge: Cambridge Univ. Press.


第一東京弁護士会総合法律研究所 1999. 『インターネット法律相談』 東京:アスキー出版局

Dudeney, G. 2000. The Internet and the language classroom: A practical guide for teachers. Cambridge: Cambridge Univ. Press.


古瀬幸広 1996. 『インターネット活用法』 東京:講談社

古瀬幸広、広瀬克哉 1996. 『インターネットが変える世界』 東京:岩波新書


Gitsaki, C. and R.P. Taylor 2000. Internet English Teacher's Book: WWW-based communication activities. Oxford: Oxford Univ. Press.


浜野保樹 1993. 『マルチメディアマインド:デジタル革命のもたらすもの』東京:BNN

ハーリー、ジェーン 1992. 『滅びゆく思考力:子供たちの脳が変わる』 東京:大修館

Higgins, J. 1995.Computers and English language learning.


井上智義 1999. 『視聴覚教育メディアと教育方法』京都:北大路書房

伊藤穣一(監) 1996. 『インターネット・イングリッシュ』 ベネッセコーポレーション


刈宿俊文、他 1996. コンピュータのある教室:創造的メディアと授業 岩波書店

川島隆太 2002. 『読み・書き・計算が子どもの脳を育てる』東京:子どもの未来社

北村 裕 1996.  マルチメディア&インターネット時代のキーワード 『LLA関西支部研究収録』6号 87-110.

Kitao, K. 1998. Internet resources: ELT, linguistics, and communication. Tokyo: Eichosha.

国語研究所 2002. 『日本語教材と著作権』  東京:国立国語研究所


Lemay, L. 1995. 『続HTML入門:新機能、CGI、Web の進化』 東京:プレンティスホール

Levy, M. 1997. Computer-assisted language learning: Context and conceptualization Oxford: Oxford Univ. Press


三宅なほみ 1997. 『インターネットの子どもたち』 東京:岩波書店

美馬のゆり 1997. 『不思議缶ネットワークの子供たち』 徳島:ジャストシステム

宮本節子 2001. 『マルチメディア語学学習教材の開発と評価:理論と実証と』 広島:渓水社

宮下研一 1998. 『マルチメディアの著作権入門』 東京:PHP研究所

水越敏行 1995. インタラクティブという学習革命 『マルチメディア学がわかる』AERA Mook 7, 115-120. 東京:朝日新聞社

水越敏行、佐伯 胖(編) 1995. 『変わるメディアと教育のありかた』 京都:ミネルバ書店

村井 純 1995. 『インターネット』 東京:岩波書店


中山信弘 1996. 『マルチメディアと著作権』 東京:岩波書店

中島義明 1996. 『映像の心理学:マルチメディアの基礎』 東京:サイエンス社

名和小太郎 1996. 『サイバースペースの著作権』 東京:中公新書

ネグロポンテ、N. 1995. 『ビーイング・デジタル』 東京:アスキー

ノーマン, D.A. 1988. 『誰のためのデザイン?:認知科学者のデザイン原論』 東京:新曜社

ノーマン, D.A. 1993. 『人を賢くする道具:ソフト・テクノロジーの心理学』 東京:新曜社

日本教育工学会(編) 2000. 『教育工学辞典』 東京:実教出版

西垣 通 1994. 『マルチメディア』 東京:岩波書店

西垣 通、ルイス、J. 2001. 『インターネットで日本語はどうなるか』 東京:岩波書店


大隅紀和、宮田 仁 1997. 『インターネットと教育』 名古屋:黎明書房


Pennington, M.C. and V. Stevens 1992. Computers in applied linguistics Clevedon: Multilingual Matters.


Robb, T. 1996. The web as a tool for language learning. 『LLA関西支部研究収録』6号 1-11. (URL: http://www.kyoto-su.ac.jp/~trobb/lla.htmlから入手可能)


佐伯 胖  1993. 『教室にやってきた未来』 NHK 出版 (ビデオ付き)

佐伯 胖 1997. 『新・コンピュータと教育』東京:岩波新書

佐伯 胖 1999. 『マルチメディアと教育』東京:太郎次郎社

坂元 昴 2001. 『教育メディア科学:メディア教育を科学する』 東京:オーム社

Salaberry, M. R. 2001. The use of technology for second language learning and teaching: A retrospective.   Modern Language Journal, 85:1, 39-56.

サンダース、バリー 1998. 『本が死ぬところ暴力が生まれる:電子メディア時代における人間性の崩壊』 東京:新曜社

静 哲人、竹内 理、吉澤清美 2002.『外国語教育学リサーチとテスティングの基礎概念』 大阪:関西大学出版部

Sperling, D. 1997. The internet guide for English language teachers.New Jersey: Prentice Hall Regents

Sperling, D. 1999. Internetactivity workbook New Jersey: Prentice Hall Regents

ストール、C. 2001. 『コンピュータが子供たちをダメにする』 東京:草思社

杉森直樹 2001. 21世紀の外国語教育とメディアに関するキーワード 『LET関西支部研究収録』8号 97-104.

杉本 卓、朝尾幸次郎 2002. 『インターネットを活かした英語教育』東京:大修館書店

Susser, B. 2003. Effectiveness and evaluation in CAI. 『外国語教育メディア学会関西支部研究集録』9, 1-12.


竹蓋幸生 1997b. 『3ラウンド制ヒアリング指導システム (TSACA)

竹内 理 1996a. 一台のパソコンで広がる教育空間 LL Hotline 103, 22-33.  東京:日本ビクター

竹内 理 1996b. インターネット英語学習法:ウェッブの音声英語に挑戦! English Network 6月号 アルク

竹内 理 1996c. 外国語教育・研究におけるInternetの利用 『LLA関西支部研究収録』6号 13-43

竹内 理 1997a. インターネットを英語で楽しむためのステップ1.2.3:おもしろ英語サイト10 English Network 1月号 東京:アルク

竹内 理 1997b. インターネットの基本動詞をおさえよう  English Network 2月号 東京:アルク

竹内 理 1997c. インターネットで英語力アップ Asahi Weekly 4月20日号 pp.6-7. 東京:朝日新聞社

竹内 理 1998a. コンピュータ・ネットワーク利用の外国語教育:その理論的背景と問題点 『LLA関西支部研究集録』, 7, 29-48.

竹内 理 1998b. LLはいらないの:外国語教育における機器環境の選択 『LLで活きたコミュニケーション能力を:LL導入ガイドブック』 東京:教育工学振興会

竹内 理 2000. 『認知的アプローチによる外国語教育』東京:松柏社

竹内 理 2002a. 外国語教育とメディアの利用 『メディアとコミュニケーションの教育』 水越敏行、ICTE(編著)大阪:日本文教出版

竹内 理 2002b. ログ分析による教授・学習活動の評価 『外国語研究---言語、文化、教育の諸相:織田稔教授退職記念論文集』 宇佐見太市、他(編)大阪:ユニウス

竹内 理 近刊. メディアと第二言語習得 『入門セミナー:最新の第二言語習得研究と英語教育』小池生夫(監修)東京:大修館書店

竹内 理、三根 浩(編著)1994.『情報化社会と外国語教育』東京:成美堂

竹内 理、杉森直樹 1997. 『外国語教師のためのHTML入門:初級編』 神戸:LLA関西支部

辻井重男 1996. 『暗号:ポストモダンの情報セキュリティ』 東京:講談社


上野直樹 1999. 『仕事の中での学習:状況論的アプローチ』 東京:東京大学出版会


van Lier, L. 1996. Interaction in the language curriculum: Awareness, autonomy, and authenticity.   London: Longman.


Warshauer, M. 1995. E-Mail for English teaching: Bringing the Internet and computer learning networks in the language classroom. Alexandria: TESOL.

Warshauer, M. (ed.) 1996. Telecollaboration in foreign language learning. Honolulu: SLTCC, University of Hawaii.

Warschauer, M. (ed.) 1995. Virtual connections. Honolulu: SLTCC, University of Hawaii.

Weintraub, H. 2001. The playful scientist as language learner: Redefining the relationships between learners, knowledge, spaces, and media. 『LET 関西支部研究集録』8, 1-15.


山田恒夫、足立隆弘、ATR人間情報通信研究所 1998. 『英語リスニング科学的上達法』 東京:講談社

山田恒夫、足立隆弘、ATR人間情報通信研究所 1999. 『英語スピーキング科学的上達法』 東京:講談社

山内 豊 1996a.インターネット図書館探検 English Network 2月号 30-35. 東京:アルク

山内 豊 1996b.『インターネットを活用した英語授業』 東京:NTT出版

山内 豊 2001.『IT時代のマルチメディア英語授業入門』 東京:研究社