途上国の自立発展型社会・経済開発経営手法モジュールの国際共同開発
- 本研究について
【途上国の自立発展型社会・経済開発経営手法モジュールの国際共同開発】
4年間の本研究の目的は、主に発展途上国の人々の生活改善と持続的な発展に資するため、国際開発現場に関わる行政、研究機関、NGOなどにおいて活躍できる人材育成につなげるため、大学院教育で活用できる研究事例型パイロット教材作りにある。
本研究は、この目的に沿って、4年間にわたる研究活動を進め、ミクロレベルで貧困削減を着実に進展させるための自発的社会・経済開発の推進手法の技術移転を目指した大学院教育用事例研究を行い、事例に基づく講義への試用を行った。
具体的には、本研究では、個別事例として、次のものを取り上げることができた。
（１）地域通貨と社会発展（日本の事例）
（２）障害者と貧困問題（タイとベトナムの事例）
（３）女性組合とエンパワメント（日本の事例）
（４）主観的指標と発展（日本とブータンの事例）
（５）実践的アクション・リサーチ手法である。
研究活動では、分担研究者と国内外の研究協力者との共同作業により進めることができた。また、事例報告の半数以上は、英語で行っている。研究の初年度と二年度にかけての個別課題の選定、二年度から最終年度にかけての選定事例研究活動の推進（フィールドワークやデータ整理や分析）、諸学会（経済学や開発学に関係する学会）における研究成果の発表や学術論文の執筆、そして、個別ケースの大学院講義での活用を行った。
最終年度には、本研究の最終成果報告書をとりまとめた。本研究は、小さな試みとはいえ、研究調査活動成果を生かした大学院教育を推進するという目的に沿って行われ、初期の目的の多くを達成することができた。 - 研究成果・資料
2007年
- Kusago, T. 2007.
- Rethinking of Economic Growth and Life Satisfaction in Post-WWII Japan ? A Fresh Approach. Social Indicators Research, vol 81(1): 79-102. (Refereed paper)
（PDFファイルが開きます） - Kusago, T. 2006.
- "Women's Empowerment through Workers Collectives and Cooperatives in Japan: Sapporo Women's Workers Collectives Case Study," in A Gender Agenda: Asia-Europe Dialogue 3: Economic Empowerment for Gender Equality, Singapore: Asia-Europe Foundation, 47-75（PDFファイルが開きます）
- Kusago, T. (with Choden, T and K. Shirai) 2007 June.
- "Gross National Happiness and Material Welfare in Bhutan and Japan," International Seminar on the CBS-Osaka University joint project on GNH, Centre for Bhutan Studies, Thimpu, Bhutan.←pdf-FormatよりPDFファイルをご覧いただけます。
- 草郷孝好. 2007.
- 「アクション・リサーチ」小泉潤二・志水宏吉編 『実践的研究のすすめ』 有斐閣 251-266.（PDFファイルが開きます）
2005年
- Kusago, T. 2005.
- "Evaluating Growth in Japan," in Acting Asian: Contradictions in a Globalizing World, Tokyo: Japan Foundation and the International House of Japan, 17-32.
- 草郷孝好. 2005.
- 「実践型フィールド・ワークへの誘い」 『ボランティア人間科学紀要』 ６号 7－12
- Kusago, T. 2005.
- Post-Conflict Pro-Poor Private Sector Development: The Case of Timor-Leste. Development In Practice, vol 15 (3&4): 502-513. (Refereed paper)
- プレゼンテーション
2008年
- 草郷孝好 2008年2月
- 「繁栄と幸福に関する開発研究：ブータン王国などの事例から」（招待講演）京都大学グローバル COE プログラム「心が活きる教育のための国際的拠点」主催講演会、京都．
2007年
- Kusago, T. Nguyen, V.C., 2007 September
- "Satisfaction and Happiness of Persons with Disabilities (PWDs): A livelihood study of PWDs in a rural village in Viet Nam (co-author: Nguyen Van Chinh)," HDCA 2007, New School, New York, USA.
- Kusago, T. 2007 July.
- "Measuring Economic Empowerment of Women: A Case of the Sapporo Women's Workers Collectives in Japan," Session 6G: Applying Feminist Analysis,16th Annual IAFFE Conference on Feminist Economics, Ramkhamhaeng University, Bangkok, Thailand.
- Kusago, T. 2007 June.
- "Gross National Happiness and Material Welfare in Bhutan and Japan," International Seminar on GNH in Bhutan, CBS, Thimpu, Bhutan←pdf-FormatよりPDFファイルをご覧いただけます。