「マルチメディアと図書館」研究グループ

第34回研究例会報告


テーマ:「大阪市立大学学術情報総合センター医学部分館について」

発表者:杉本節子(大阪市立大学)

日時:1999年5月29日(土)15:00〜17:00

会場:大阪市立大学あべのメディックス


<はじめに>

大阪市立大学学術情報センター医学部分館は、杉本キャンパスからは離れた阿倍野地区にあり、医学部分館、あべのメディックス8,9階の医学部分館(分室)、看護短大図書室(あべのメディックス5階)の三部門から成る。

中でもあべのメディックスは平成9年にオープンしたばかりという新しさで、施設の充実とアメニティー豊かな雰囲気を特徴としている。

<サービスの方向性>

資料提供面では、これまでどちらかといえば弱い部分であった図書、雑誌などの購入費の充実を目指している、とのことであった。

利用者教育面では、新入生、2回生、研修医向けにそれぞれオリエンテーションが実施されているほか、文献検索講習会や個別データベース(MEDLINE等)の講習会が開かれている。特にカリキュラムに利用者教育が組込まれており、M4実習、大学院ガイダンス、研修生ガイダンスでそれぞれ2ターム、4時間が当てられている。一方で医療情報学、医学情報学といった講義(演習)も開講されており、図書館としてどの利用者層にどのような利用者教育を実施していくべきか、整理が必要である、との問題点が指摘された。

<質疑>

医学部分館としては、教員に対しては利用者教育よりもむしろ必要な資料をどれだけ早く手元に届けられるか、ということのほうが重要ではないか、また今後は地域の個人病院等への情報提供の拠点となっていくことや、そういった学外からの利用援助にも目を向けていくべきこと、などについて、意見を交換した。

医学部分館独自のホームページはないが、学術情報総合センターのホームページ(URL: http://libhome.media.osaka-cu.ac.jp)に医学部分館の情報も掲載されている。

(文責:村上泰子)