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よくある質問とその回答

〜2年生の皆さんから実際に寄せられた質問や、疑問に思っているであろうことについてお答えします〜

                                                   
                          →其の弐〜入ゼミ選考に関して〜
                          →其の参〜その他諸々に関して〜
                          

其の壱〜専門演習の基本的事項に関して〜




Q. 専門演習では流通やマーケティングのどのようなテーマについて勉強・研究するのですか?

 A.毎年、学生の関心に基づき様々な企業のマーケティング戦略を学習しています。

 「ケース」と言っても、様々な視点から特定のテーマに焦点が当てられ、分析されています。そうした分析の例を数多く学ぶことによって、自ら分析する際のお手本やレパートリーを増やしていこうというのが一義的な目的です。ちょうど、美味しいお店をいくつも回って、舌を鍛え、美味しい料理を作る際の参考にするのと似たようなことでしょうか。我々はぶくぶくと太るために食事(インプット)をしているわけではないのです。



Q. なんで研究するのですか?何を研究するのですか?研究って何の役に立つのですか?

 A.  岩本ゼミの活動の最終的な目標は「優れたアウトプットand/orパフォーマンスの創出・実現」です。この「アウトプット」または「パフォーマンス」の一つが「研究」です。優れた研究を行うために、様々なテキストを読み、課題をこなします。優れたパフォーマンスを行えるように、パソコンの基礎を学習したり、ディベートやディスカッションやプレゼンテーションの練習をします。つまり、アウトプット(=研究成果)を生み出すために、様々なインプットをする(=勉強する)ということです。

 研究テーマはマーケティングや流通に関連している限りにおいて自由です。毎年、ゼミ生自身が(とてもユニークな)テーマを選び、研究を行っています。もちろん、テーマ選びの際には、必要なアドバイスは行いますが、何かのテーマを選ぶよう誘導したり(暗黙に)示唆または強制したりするようなことは一切しません。

 さて、皆さんのほとんどは将来研究者になりたいわけではないでしょうし、大学院への進学を志望している人ですらほとんどいないと思います(岩本はそれを前提に指導しています。大学院進学を志望する学生さんは個別に相談してください)。にもかかわらず、なぜ、ゼミでは研究活動を行うのでしょうか?研究を行うことが、就職活動中や就職後に何の役に立つのでしょう?→長くなるので、詳しく知りたい人はこちら




Q. 専門演習は週3コマもあって大変そうですが・・・

 A.  2010年度の専門演習の開講にあたって、前年度のプレゼミ1期生がこの方針を知らされた時はあからさまに嫌がりました。正直、彼らの多くがこれを嫌って他のゼミに移ってしまうことを覚悟しましたが、意外にも15名中14名が週3コマの専門演習を志望しました。ただし、それでも春学期が始まるまでは決して乗り気でない雰囲気が感じられました。

 しかし、ゼミが始まってみると、全く苦痛ではなくなったようです。参考までに、体育会所属のゼミ生の一言です。「最初、3コマは多いぃ〜と思ったんですけど、やっていくにつれて(授業が)だんだん欲しくなるんですよねぇ〜」。酔っ払いの戯言かもしれませんが、確かに、ゼミ生の多くがその必要性と有益性を実感しているようですし、ゼミ生の格段の成長を目の当たりにして、週3コマにして良かったと思っています。これは、現在のゼミ生を見ても共通に言えることです。

 ちなみに、ゼミ生にとって必要のないこと、どう頑張ってもできないこと、費用対効果が見込めないことをさせるつもりは一切ありません。また「だまされたと思ってやってごらん。十年後にはきっとやって良かったと思うから」といった動機づけの方法も用いません。学習したその日に効果が実感できることが理想ですが、2,3週間後、遅くとも2ヶ月後には、やってて良かったと思うことを絶えず行い続けるつもりです。そして、学習効果を実感できないことはゼミ生の意見を参考に、いつでも中止または軌道修正する方針でいます。



Q. 3コマ分の単位はもらえるのですか?

 A. 水曜日の1,2限に行うサブゼミはあくまで「自主ゼミ」なので、残念ながら単位として認定されるのは本ゼミの1コマ分のみです。

 とはいえ、学生にとって単位以上に重要なものが必ず得られるはずですし、そうでなければわざわざサブゼミなどしません(単位認定がされないということは、岩本もサブゼミを指導しても給料が1円も上がらないのです)。それだけの価値があると思ってもらって大丈夫だと思います。




Q. なんで週3コマもやるんですか?<重要>

 A.  週1コマの授業(本ゼミ)では、マーケティングや流通について学んだり、ディベートを行ったり、発表を行ったりします。各学期とも基本的に14コマですから、週一コマしか授業がないと、ディベートを2回行い、グループでの中間発表を1回行い、学期の最初にオリエンテーションを行い…、となると、マーケティングや流通については10回程度しか学習できなくなります。秋学期は、基本的に11月後半に研究発表などのイベントが集中しますから、研究発表までに、5,6回程度しか授業が確保できません。4つの研究グループがある場合、各グループに1、2回分しか時間を割けず、ごく僅かなマーケティングの(基本的)知識と指導を頼りに研究しなくてはなりません。また、各自が意見を述べたり、疑問をぶつけたり、それについて考え込み、議論する機会も大きく失われてしまいます。つまり、より良いアウトプットやパフォーマンスを実現させるためのトレーニングと指導の時間が確保できないということです。

 物事を深く、そして正確に把握するためには、情報を集めるだけではなく、その情報を処理すること、そして、それを処理するための道具が必要です。このことは、冷蔵庫にどれだけ沢山の(そして高級な)食材を買い込んでも、それを調理する道具(包丁やフライパンや鍋やおろし金やミキサーなどなど)がなければ、そしてその道具の正しい使い方を知らなければ、美味しい料理を作れないことに似ています。残りの2コマはそういった分析ツールを習得する時間に充てます。また、各自が疑問に思っていることをぶつけあい、議論する場としても機能します。
 
 春学期には基本的な分析ツールとしてビジネスエコノミクスを学びます。これは包丁やフライパンや鍋といった、どの料理や食材にも使える、汎用性の高いツールです。秋学期にはより具体的な(つまり特定の問題を扱うための)分析ツールとして、競争戦略論や(経営・マーケティング)戦略の経済学を学びます。これは、どちらかというと、特定の素材や料理に必要とされる、少し専門性の高い道具です。たとえば、「(魚をさばくための)出刃包丁」や「(お肉を中までしっとりと火を通すための)オーブン」や「(短時間で素材を一気に煮込むための)圧力鍋」といったところでしょうか。いずれも、基本的なツールが使えるからこそ使い勝手が分かる便利な道具です。

 これらの分析ツールの学習と並行して、6月以降徐々にグループ研究をスタートさせ、秋学期の後半には様々な場所で研究発表を行ってもらいます。十分な考察・検討がなされた研究成果を出すためには、春学期から多くの学習機会を持ち、常に分析的視点を持って、問題を深く考察する癖をつけることが不可欠だと考えています。

 ちなみに、6月にディベートを行った慶應義塾大学商学部の小野晃典先生や中央大学商学部の久保知一先生のゼミでは週4コマの授業が2年間課されています。これらのゼミ生と対等にディベートで渡り合うためにも、最低でも週3コマは必要なのです(本当はそれだけでは足りないのが現状です)。




Q. 授業は何曜日の何時限目ですか?

 A.  サブゼミ2コマは水曜日の1,2限に行います。本ゼミは木曜日の3限を予定していますが、木曜日については別の時間帯になるかもしれません。




Q. 一年間のスケジュールはどんな感じですか?

 A.  基本的には、1月末から活動を開始し、4月〜6月までは東京での慶應大学&中央大学とのディベート大会の準備を行い、それ以降、3〜4つのグループに分かれて研究活動に取り込んでもらいます。春休み期間中の課題の目的は、第一に、プレゼミを履修していない学生とプレゼミを履修していた学生との間のパソコンなどの基礎的なスキルの差をなくすこと、第二に、論理的思考を身につけること、第三に、4月から始まる(ある程度の)ハードワークへの体慣らし、です。
 長期休暇を利用した海外留学やインターンシップへの参加は可能ですし、実際に、これまでのゼミ生も様々な活動と並行して課題をクリアしているので心配しないでください。

 岩本ゼミの特徴は、6月以降、各研究グループがまったく異なる研究テーマを研究し、異なる舞台で発表し、グループ論文を執筆することにあります(→なぜ論文を執筆する必要があるかはこちら)。言い換えれば、全てのゼミ生が怠けられない(フリーライドがシステム上できない)のと同時に、全てのゼミ生に活躍の場所が与えられます

 また、学習した内容を定期的にアウトプットし、学習の成果や自分自身の現状の問題点を確認するために、学期を通じて、様々な(知的に)楽しいイベントを用意しています。また、(岩本が厳選した)優秀な社会人の方をお招きして、合同授業も年に5、6回程度行う予定でいます。この合同授業は、単に「偉い人から有り難い話を伺う」といったものではなく、双方向で議論をぶつけ合い、双方の知識を互いにフィードバックさせるといった内容になっています。おおまかな一年間の流れはこちらを参考にしてください(→1年間の流れ2013年バージョン)。




Q. 夏休みや春休みにもゼミの活動はありますか?海外留学やインターンシップへの参加は可能ですか?

 A.  長期休暇中にはゼミの活動は基本的にありません。ただし、秋学期には各グループが研究活動を本格化させていくので、夏休みにも、そのための準備を各自が少しずつ始めておく必要があるかもしれません。とはいえ、少なくともゼミのグループ活動によって各自の夏休みの行動が制約されることは一切ありませんし、岩本は長期休暇中の海外での長期滞在を奨励しています


                                                 →其の弐〜入ゼミ選考に関して〜