Published Papers


 "Signal Strength Adjustment Behavior: Evidence from Share Repurchases"pdficonsmall.gif(1.05MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota, David Lau, Hironori Kawase October 2022: Journal of Banking & Finance Vol.143 106545 (pp.1-17)
Abstract: This paper extends the signaling hypothesis by investigating the signal strength adjustment behavior with respect to the announcement of an open market repurchase (OMR). Given that an OMR is a non-binding commitment for the repurchasing firm, the stock market would likely scrutinize the credibility of the undervaluation signal from the OMR announcement of the firm. This may compel the manager to engage in various mechanisms in order to strengthen the undervaluation signal of the OMR announcement. This paper investigates whether managers of repurchasing firms would modify the terms of the OMR program when the simultaneous announcements of bad news threaten the credibility of the signal from the OMR announcements. Consistent with our signal strength adjustment hypothesis, we find that managers of repurchasing firms increase (shorten) the repurchase plan size (period) with the magnitude of bad news in the simultaneous announcements. Our results also show that the stock market reacts positively to the signal strength adjustments, indicating that they are informative to the market. These results hold after using various techniques to control for sample selection bias. 



 

 「無形資産調整済み簿価時価比率(iB/M)の有用性」pdficonsmall.gif(0.81MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2022年8月 『企業会計』 Vol.74 No.8 pp.29-37
Abstract: 近年、簿価時価比率(B/M)に基づくバリュー効果の衰退が日米で報告されており、その要因の一つとして、オフバランスとなっている無形資産の重要性の高まりが指摘されている。そこで本稿では、即時費用化される無形資産への投資を資本化した場合の無形資産調整済み純資産を算定し、それに基づく無形資産調整済み簿価時価比率(iB/M)の有用性を調査したところ、iB/Mを用いると近年のバリュー効果の衰退が緩和されるという結果が得られた。 



 "The Need for Speed: An Intuitive Approach to Understanding the Relationship between Audit Quality and Management Earnings Forecasts"pdficonsmall.gif(0.725MB)

☆☆Refereed☆☆ David Lau, Koji Ota, Norman Wong July 2022: Meditari Accountancy Research Vol.30 No.7 pp.185-212
Abstract: This empirical analysis shows that forecast revision speed is higher for firms that select higher-quality auditors. While firms that select higher-quality auditors revise forecasts in a more timely fashion, these firms revise less frequently. Moreover, the authors find that the influence of audit quality on forecast revisions is asymmetric. Specifically, the analysis of downward forecast revisions shows that higher-quality auditors are associated with firms that disclose bad news via forecasts revisions faster, more frequently and in a more timely fashion. However, the analysis of upward forecast revisions shows that higher-quality auditors have no effect on the speed with which firms disclose good news via forecast revisions, even though they are associated with less frequent but more timely forecast revisions. These findings have important implications for prior studies that consistently document an asymmetric response of the stock market to good news and bad news. 



 

 「女性役員が負債コストに与える影響の実証研究」pdficonsmall.gif(1.07MB)  証券経済学会優秀論文賞 賞状pdficonsmall.gif(1.73MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司・向真央 2021年12月 『証券経済学会年報』 Vol.56 pp.3-30

Abstract: 諸外国の先行研究からは,女性の有するリスク回避的特性に着目し,女性取締役のいる企業の負債コストは男性取締役だけの企業よりも低いという結果が報告されている.その一方で,たとえ女性が取締役会にいたとしてもその割合が極端に少ない場合にはトークン的な存在に留まってしまい,実質的な変化をもたらさないという議論も存在する.そこで本稿では,日本企業における女性役員の存在が負債コストに与える影響を,相関および因果関係の観点から検証している.結果は,女性役員の登用と負債コストの間に有意な関係性は見られなかった.このことは,わが国では女性役員の登用が未だトークンの域を出ていないことを示唆しているのかもしれない.



 

 "Share Repurchases on the Tokyo Stock Exchange Trading NetworkToSTNeT"pdficonsmall.gif(1.32MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota, David Lau September 2021: Journal of the Japanese and International Economies Vol.61 101148 (pp.1-17)
Abstract: Tokyo Stock Exchange Trading Network (ToSTNeT) is a unique market in Japan in which firms can repurchase their shares during off-auction hours at a fixed price within a very short timeframe. In this study, we uncover a drawback in ToSTNeT which appears to have been exploited by managers of the repurchasing firms to favour certain sellers who have close economic ties with the firms. Further investigations reveal that it is impractical for retail investors to sell their shares on ToSTNeT. Our study proposes recommendations of regulatory and policy changes for the Tokyo Stock Exchange that may help tighten the loophole in ToSTNeT and safeguard the integrity of share repurchases in Japan.



 

 「ToSTNeT買付による自社株買いの実態」pdficonsmall.gif(1.03MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2020年12月 『関西大学商学論集』 Vol.65 No.3 pp.43-67

Abstract: 本稿では,わが国独自の自己株式取得方法であるToSTNeT買付の取引実態について,2008〜2012年の間に実施された898個のToSTNeT買付をサンプルとして調査を行っている.調査の結果,一般報告による変更報告書が利用可能な112個のToSTNeT買付の内,その4分の3に当たる85個のToSTNeT買付について,株式売却が単独の株主によって行われていることが明らかになった.また,自己株式取得企業と売却株主との間には,売却株主の7割が取得企業の筆頭あるいは次席株主である,売却株主が個人である場合には自身が取得企業の代表取締役を務めている等の密接な関係が存在するということがわかった.これらの結果は,企業のToSTNeT買付による自己株式取得が,実質的に企業内部者との間の相対取引となっていることを示唆するものといえる.


 

 "Does Reputation Matter? Evidence from Share Repurchases"pdficonsmall.gif(1.05MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota, Hironori Kawase, David Lau October 2019: Journal of Corporate Finance Vol.58 pp.287-306
Abstract: This paper examines whether the stock market considers the firm's reputation established through a history of management earnings forecasting when it evaluates open market repurchase announcements. We refer to this established reputation as the firm's “forecast reputation”. We find that while the stock market considers the firm's “repurchase reputation” (proxied by prior repurchase completion rates), it also considers the firm's forecast reputation established from the accuracy of prior management earnings forecasting, suggesting a spillover effect of forecast reputation. Further, interaction test between the two reputation variables reveals that the market reacts more to the firm's forecast reputation when its repurchase reputation is low. Additional analyses suggest that when a firm announces a share repurchase program for the first time (i.e., when there is no repurchase reputation), investors turn to the forecast reputation within the firm as an alternative source of reputation, on which the credibility of repurchase announcements is assessed. Overall, our study provides evidence that firms establish a reputation in the market through multiple sources of announcements. 



 

 「交差項を含むOLSおよびProbitモデルの解釈 : 図による説明」pdficonsmall.gif(2.45MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2018年12月 『関西大学商学論集』 Vol.63 No.3 pp.37-59

Abstract: 本稿では,交差項を含むOLSおよびProbitモデルの解釈に関する問題点を指摘し,その対処法について図解している.OLSモデルについては,交差項を構成する連続変数をその平均値にセンタリングすることによって,結果の解釈が容易になることを示している.一方,Probitモデルに関しては,センタリングを行っても,(i)交差項の係数値とMarginal Effectとでは符号が異なりうる,(ii)関数形の影響を受ける,(iii)通常の統計ソフトでは交差項の誤ったMarginal Effectが表示される,といった固有の問題があるということを指摘している.Ai and Norton (2003) の作成したStataのinteffコマンドは,交差項の正しいMarginal Effectの算定を可能にしているが,その結果は明確な統計的推論が困難なものである場合がままある.そのような状況を回避するためにも,最初のモデル設計の段階で,交差項を含めることの理論的な検討を厳格に行うことが重要であるといえよう.


 「パネル分析におけるFama-MacBethとCluster-robustの手法の理論と応用」pdficonsmall.gif(13.5MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2017年9月 『関西大学商学論集』 Vol.62 No.2 pp.43-67

Abstract: 本稿では,パネル推定で,誤差項が標準的仮定を満たしていない場合の対処法として会計・ファイナンスの実証研究で頻繁に用いられているFama-MacBeth(FM)およびCluster-robust(CR)の手法について,理論的分析を行うと共に,その使用に関する実務的指針を述べている.本稿の理論的分析からは,FMとCRの手法ではその発想が全く異なっているが,説明変数の変動が年度間でそれ程大きくない場合には,FMの手法は,年度に関するOne-way CRの手法と同様に,誤差項の未知のクロスセクショナルな相関に対処することができるという結論を得ている.さらに,企業数に比して年度数の少ないショート・パネルを用いた場合には,FMの手法,Two-way CRの手法,年度に関するOne-way CRの手法の何れの手法を用いても,得られる標準誤差には大差がないという考察を導いており,実証分析においてもそれを支持する結果を得ている.本稿の結果は,その広範な普及にも関わらずこれまで理論的な分析が殆ど行われてこなかったFMの手法を理論的に解明し,CRの手法との関連性を導いている点で,今後の両手法の使用に関して一定の指針を与えるものと考えられる.


 

 「相対取引による自己株式取得の実態」pdficonsmall.gif(5.0MB)

×Non-refereed× 太田浩司・岡本進之介 2016年10月 『関西大学商学論集』 Vol.61 No.2 pp.1-29

Abstract: 本稿では,わが国における相対取引による自己株式取得の実態について調査している.本稿による調査から,相対取引による自己株式取得は実施要件が非常に厳しく,2004-2015年の期間でわずか26個しか存在せず,その6割は新興企業であるということがわかった.また,一般的な相対取引の実態は,(@)売主は取得企業の筆頭あるいは次席株主で,約20%の持分の半分程を売却している,(A)売主が保有株式の売却を企業に打診し,大量の株式が市場に放出されることを嫌う企業が,相対取引によって当該株式を取得するという売主主導の取引である,(B)2/3の取引が時価を平均20%下回るディスカウント価格での取引である,(C)相対取引の公表に対して市場は反応しない,というものであった.


 

 「自社株買いの公表に対する短期および長期の市場反応−Auction買付とToSTNeT買付の比較−」pdficonsmall.gif(7.82MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司・河瀬宏則 2016年9月 『現代ファイナンス』 Vol.38 pp.61-93

Abstract: 本稿では,自己株式取得公表に対する短期および長期の市場反応を,一般的なオークション方式で買付けるAuction買付と,立会時間外に即時に買付けるわが国独自のToSTNeT買付とに明確に区分して検証している.短期の市場反応の分析では,取得公表日の異常リターンが,Auction買付とToSTNeT買付で,それぞれ,4.0%と0.8%と,Auction買付と比べてToSTNeT買付の反応が非常に小さかった.また,Auction買付では,公表前に負の異常リターンが観察される等,過小評価仮説を支持する結果が得られたが,ToSTNeT買付からはそのような結果は得られなかった.さらに,長期の市場反応の分析においても,両買付方法の内,Auction買付からのみ有意に正の異常リターンが観察され,概ね過小評価仮説を支持する結果が得られた.以上の発見事項は,わが国の代表的な自己株式取得方法であるAuction買付とToSTNeT買付では,その経済的帰結や動機が大きく異なっており,両買付方法を明確に区分して分析を行う必要があることを意味するものといえる.


 「Feltham-Ohlsonモデルの実証研究」pdficonsmall.gif(21.7MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司・斉藤哲朗・吉野貴晶 2015年6月 『現代ファイナンス』 Vol.36 pp.3-34

Abstract: 本研究では,わが国におけるFeltham-Ohlson(FO)モデルの妥当性を,Ohlsonモデルと比較する形で検証している.最初に,係数推定値の点では,両モデルとも概ね理論的予測と一致していた.そこで,現在の株価説明力と将来リターン獲得力の観点から両モデルを比較した所,FOモデルはOhlsonモデルよりも推定正確度が有意に高く,現在の株価に対してより高い説明力を有していた.一方,将来リターン獲得力に関しては,リスク調整していないリターンを用いた場合にはFOモデルがOhlsonモデルを上回っていたが,リスク調整済みリターンを用いた場合には両モデルとも将来リターン獲得力を有さなかった.これらの結果は,両モデルの差が明確ではない米国の先行研究とは異なり,わが国におけるFOモデルの優位性を示すものであるといえる.


 「コンセンサス予想の経営者予想に対する優位性の決定要因」pdficonsmall.gif(24.6MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司・河瀬宏則 2014年12月 『経営財務研究』 Vol.34 No.1-2 pp.20-52

Abstract: 本稿では,経営者予想に対するコンセンサス予想の相対的優位性が,経営者予想の種類(定期予想と修正予想)やその公表時期(本決算時と四半期決算時),あるいは,企業規模やカバレッジ数といった企業特性によって異なるということを明らかにしている.


 「企業評価における予測指向と歴史的会計情報の有用性」pdficonsmall.gif(10.0MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2014年1月 『會計』 Vol.185 No.1 pp.16-28

Abstract: 本稿では,会計の歴史的情報と予想情報の有用性を,Ohlsonモデル,Feltham-Ohlson(FO)モデル,Ohlson-Juettner(OJ)モデルの3つの著名な会計ベースの企業評価モデルを用いて,測定パースペクティブの観点から検証している.結果は,現在の株価説明力と将来リターン獲得力の両方の観点において,歴史的情報と予想情報の両方を用いる混合情報型のFOモデルとOhlsonモデルのパフォーマンスが最も優れており,次いで,歴史的情報型のFO(ν=0)モデルとOhlson(ν=0)モデルが良く,予想情報型の利益資本化モデルとOJモデルのパフォーマンスは最も悪かった.このことは,市場が株式のバリュエーションにおいて,会計の歴史的情報と予想情報の両方を用いているということを意味しており,測定パースペクティブからは,歴史的会計情報も投資家に有用な情報をもたらしているということの証左であるといえる.また,FOモデルとOhlsonモデルでは,FOモデルの方がOhlsonモデルよりも現在の株価に対する説明力が有意に高いという結果も併せて得られており,このことは,財務諸表を営業活動と財務活動別に分類表記することによって,投資家にとっての歴史的会計情報の有用性が高まる可能性があるということを示唆するものといえる.

 

 「パネル・データ分析におけるクラスター頑健手法の使用について」pdficonsmall.gif(5.53MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2013年11月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.51 No.11 pp.77-87

Abstract: 本稿では,パネル回帰で誤差項が標準的仮定を満たしていない場合の対処法として,近年の会計・ファイナンスの実証研究で頻繁に用いられている,クラスター頑健手法の理論的背景と,それを使用する際の注意点について述べている.クラスター頑健手法による標準誤差は,最新の統計ソフトを用いれば容易に求められるが,その概要を理解して適切に使用することが,正しい統計的推定ならびに結果の解釈につながると思われる.

 

 「倒産企業の開示する業績予想と会計操作」pdficonsmall.gif

×Non-refereed× 太田浩司・乙政正太 2013年10月 『現代ディスクロージャー研究』 No.13 pp.79-96

Abstract: わが国の倒産企業の公表する経営者予想のバイアスを調査する研究には、須田・太田(2004)や太田(2009)があるが、これらの研究では、2008年に発生した世界金融危機によって倒産した企業がサンプルに含まれておらず、また、連結ではなく個別の予想が分析対象として用いられている。そこで、本稿では、2000〜2011年の期間に倒産した企業をサンプルとして、それらの企業の公表する連結の業績予想に関する予想バイアスについて検証を行っている。結果は、先行研究と類似しており、倒産企業の経営者による業績予想は、コントロール企業と比べて楽観的であり、またその楽観性は倒産年度に近づくにつれてより有意に強くなっていた。また、倒産企業の中でも、会計操作を行ったと推測される企業の業績予想には楽観的バイアスがほとんど見出されなかったが、そうでない企業の業績予想には非常に大きな楽観的バイアスが観察された。

   

 "Information Content of Analysts' Stock Ratings and Earnings Forecasts in the Presence of Management Earnings Forecasts"pdficonsmall.gif(12.5MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota December 2012: The Japanese Accounting Review Vol.2 pp.87-116
Abstract: This paper evaluates the informativeness of analysts' ratings and earnings forecast information contained in analyst reports beyond what is publicly provided by management earnings forecasts. Using only analyst reports that have been released practically simultaneously with management forecasts, I find that both analysts' ratings and earnings forecasts have incremental information content conditional on management forecasts. Further analysis also reveals that analysts' earnings forecasts are significantly more accurate than concurrently-announced management earnings forecasts. Overall, the findings in this paper present strong evidence that analysts offer informational value to the market beyond information that is provided by company management. 

  

 「CAPM,Fama-French 3ファクターモデル,Carhart 4ファクターモデルによる資本コストの推定方法について」pdficonsmall.gif(0.89MB)

×Non-refereed× 太田浩司・斉藤哲朗・吉野貴晶・川井文哉 2012年9月 『関西大学商学論集』 Vol.57 No.2 pp.1-24

Abstract: 本稿では、CAPM、Fama-French3ファクターモデル、Carhart4ファクターモデルの3つのモデルを用いて、わが国で資本コストを推定する際に発生する問題点について指摘し、その対処方法を提案している。そして、実際のデータを使って、これらのモデル用いた資本コストの算定方法を具体的に説明している。

 

 「大王製紙とオリンパスのコーポレート・ガバナンス:同業他社との比較」pdficonsmall.gif(0.71MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2012年5月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.50 No.5 pp.49-54

Abstract: 本研究では、大王製紙とオリンパスのコーポレートガバナンスを同業他社で比較しています。

 

 「経営者予想とアナリスト予想の精度とバイアス」pdficonsmall.gif(1.64MB)

×Non-refereed× 太田浩司・近藤江美 2011年11月 『MTECジャーナル』 No.23 pp.33-58

Abstract: 本研究では, 期中に公表される全ての経営者予想とアナリスト予想を用いて、その精度とバイアスについて検証している。なおアナリスト予想としては、比較的中立な立場である出版社系アナリストによる東洋経済予想と、セルサイド・アナリストによる複数の予想の平均値であるI/B/E/S予想の2種類の予想を用いている。結果は、わが国の業績予想では経営者予想が中心的な役割を果たしており、アナリスト予想は, 経営者予想の精度とバイアスに大きな影響を受けていた。また、アナリスト予想の中では、中立的立場の東洋経済予想は、経営者予想のバイアスをある程度認識しており、経営者予想よりもバイアスの小さいより精度の高い予想を公表していたが、セルサイド・アナリストの平均値であるI/B/E/S予想は、むしろ経営者予想のバイアスを増大させており、経営者予想よりもバイアスの大きいより精度の低い予想を提供していた。

 

 "Analysts' Awareness of Systematic Bias in Management Earnings Forecasts"pdficonsmall.gif(0.35MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota September 2011: Applied Financial Economics Vol.21 No.18 pp.1317-1330
Abstract: The effectively mandatory provision of management forecasts of earnings is a unique feature of Japan’s financial disclosure system. The first objective of this study is to identify the determinants of systematic bias in management forecasts using a sample of more than 36 000 one-year-ahead earnings forecasts announced by Japanese firms at the beginning of a fiscal year over the period 1979 to 2005. The examination of ex post management forecast errors shows that financial distress, firm growth, firm size and prior forecast errors are all associated with bias in management forecasts. The second objective of this study is to investigate whether analysts are aware of these factors that are found to be related to systematic bias in management earnings forecasts. The examination of analysts’ forecasts issued subsequent to the announcement of management forecasts reveals that analysts take account of these factors when they issue their own earnings forecasts. The overall findings suggest that analysts are to some extent aware of the determinants of systematic bias in management forecasts.

 

 「米国における経営者予想開示の推移とわが国へのインプリケーション」pdficonsmall.gif(1.89MB)

×Non-refereed× 太田浩司・姜理恵 2011年6月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.49 No.6 pp.30-40

Abstract: 本稿では、日本経団連による経営者予想開示の廃止提案の妥当性を、米国における動向および実証研究の結果の2つの観点から検討しているが、その両方において、経団連の提案を支持する証拠は得られていない。さらに、経営者予想廃止時に想定されるわが国アナリストへの影響を考慮すると、日本経団連の経営者予想開示の廃止提案は妥当なものであるとは言い難い。現在のわが国の経営者予想制度は、証券取引所が40年近い年月をかけて、企業側の理解を求めながら苦心して作り上げてきた、わが国が他国に誇れる財務開示制度であり、それを堅持していくことがわが国の資本市場の発展に不可欠であると思われる。

  

 「株式レーティングの公表に対する市場の反応−株価と出来高の検証−」pdficonsmall.gif(24.9MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司・近藤江美 2010年3月 『経営財務研究』 Vol.29 No.1-2 pp.50-84

Abstract: 株式レーティングの公表に対する市場の反応を、株価と出来高の両方の観点から調査したところ、レーティング変更公表日に、格上げで2.25%、格下げで-2.19%の異常リターンが観察され、株式取引高も、格上げ、格下げ共に通常の出来高の2.4倍に膨らんでいた。

   

 "The Value Relevance of Management Forecasts and Their Impact on Analysts' Forecasts: Empirical Evidence From Japan"pdficonsmall.gif(0.35MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota March 2010: ABACUS Vol.46 No.1 pp.28-59
Abstract: A major financial disclosure feature in Japan is that stock exchanges require firms to provide next year's earnings forecasts. This study investigates the value relevance of Japanese management earnings forecasts and their impact on analysts' earnings forecasts. The analysis yields that of the three accounting variables examined, which are book value, current earnings and next year's expected earnings, management forecasts have the highest correlation and incremental explanatory power with stock price. The results also show that more than 90% of changes in analysts' forecasts are explained by management forecasts alone. Further analysis reveals that the heavy dependence of financial analysts on management forecasts in formulating their own forecasts may partially be attributed to the relatively high accuracy of management forecasts. Overall, this study presents empirical evidence that Japanese management forecasts provide useful information for the market and have a significant influence on analysts' forecasts.

 

 「アナリストによる株式推奨と利益予想の情報内容」pdficonsmall.gif(1.23MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司・近藤江美 2009年11月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.47 No.11 pp.110-122

Abstract: 本稿では、アナリスト・レポートに含まれる株式推奨と利益予想を同時に取り上げ、その情報内容および関連性を調査している。結果は、株式推奨と利益予想には、互いを所与としても増分情報内容が有り、それぞれに別の情報が含まれていた。さらに、市場の反応の方向は、株式推奨に変更がある場合には、利益予想の修正方向に関係なく、株式推奨の変更方向によって決定されるが、株式推奨に変更がない継続の場合には、利益予想の修正方向によって決定されており、市場が第一に株式推奨、第二に利益予想に着目しているということが明らかになった。

 

 「アナリスト・レポートの実証分析−目標株価とレポート内容の分析を中心に−」pdficonsmall.gif(0.86MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2009年11月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.47 No.11 pp.48-62

Abstract: アナリストレポートに含まれている、株式推奨、予想利益、目標株価、レポート内容という4種類の情報に関する実証分析を行った結果、@アナリストが採用しているバリュエーション方法はPERベースの非常に単純なものである、A目標株価の達成率は平均で3割程度とかなり低く、またどのバリュエーション方法でもその達成率に顕著な差は見られない、B市場は、レポートの記述的内容のうち、成長性、リスク、直近の業績および将来業績の見込みに関するコメントに敏感に反応している、C4種類の情報の中では、レポート内容が最も大きい個別および増分情報内容を有している、ということが明らかになった。

 

 「倒産企業の財務ディスクロージャーの特徴−経営者予想の特性とアナリストの反応−」pdficonsmall.gif(0.98MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2009年9月 『商大論集』 Vol.61 No.1 pp.43-64

Abstract: 一般に、日本のアナリストは、利益予想に関して、経営者予想に大きく依存しているという証拠の蓄積がある。それと同時に、経営者予想にはシステマティックなバイアスが存在しているという報告がある。そこで、本研究では、アナリストが経営者予想に含まれているバイアスを見抜いているかどうかを、倒産企業をサンプルにして調査している。結果は、倒産企業の経営者予想には楽観的なバイアスが存在しており、アナリストは、その経営者予想の楽観的なバイアスをある程度は認知しているものの、完全には把握できていないというものであった。

 「経営者とアナリストの業績予想」pdficonsmall.gif(2.06MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2008年11月 『現代のディスクロージャー』(柴健次・薄井彰・須田一幸編著)中央経済社 第26章 pp.530-564

Abstract: 経営者予想とアナリスト予想に関する日本の研究のサーベイ論文です。

 

 「ショート・ターミズム批判とアーニングス・ガイダンス」pdficonsmall.gif(0.32MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2008年10月 『IR-COM』 2008年10月号 pp.4-7

Abstract: Short-termismとEarnings Guidanceに関する論稿です。

 

 「利益予想情報の有用性と特性」pdficonsmall.gif(0.52MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2008年7月 『企業会計』 Vol.60 No.7 pp.55-63

Abstract: 近年米国ではShort-termism批判の観点からEarnings Guidanceを廃止すべきであるという主張が声高に叫ばれている。しかしながら本稿では、以下の3つの理由から、わが国の経営者予想制度廃止には反対の意見を述べている。(1)アナリスト数の少ないわが国では経営者予想の廃止はノーフォローの会社を生み出し投資情報環境の悪化をきたす恐れがある、(2)米国の経営者予想批判は四半期利益予想の公表に対してであり、わが国の経営者予想制度は四半期利益予想の開示を求めていない、(3)経営者予想廃止の提唱は主として実務サイドからであり、アカデミックな研究からは、市場は予想廃止をBad Newsとして捉えている、予想廃止企業の3割は1年半以内に再び予想を復活させているといった経営者予想廃止に否定的な結果が報告されている。

 

 「法人税率変更と企業の利益調整行動」pdficonsmall.gif(0.97MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司 & 西澤賢治 2008年3月 『現代ディスクロージャー研究』 No.8 pp.43-57

Abstract: 法人税率変更時の企業の利益調整行動を検証しました。武蔵時代に私の所の院生だった西澤君との研究です。細かいところが凄くきっちりしてると思います。ネタはやや陳腐ですが、細部の丁寧さは職人好みやね。分析は殆ど全部西澤君がやってくれたので相当楽でした。しかも一回落とされてるから、一人やったら絶対挫折してましたね。しかし、最近ほんまに、Refereed Paper減ったなー。いやほんまに、実際今や殆どが依頼論文やもんなー。数は確かに増えるんやけど、やっぱし質はねー。久々の論文らしい論文でした。

 「わが国の予測情報研究について」pdficonsmall.gif(2.53MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2007年12月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.45 No.12 pp.92-99

Abstract: わが国のアナリスト予想と経営者予想に関する研究を、予測情報研究としてまとめたサーベイ論文です。なにせページ制限がきつかったので、参考文献等を全て省略しています。オリジナルの原稿は、コレです。

 「業績予想における経営者予想とアナリスト予想の役割」pdficonsmall.gif(1.08MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2007年8月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.45 No.8 pp.54-66

Abstract: わが国の業績予想においては、アナリスト予想ではなく経営者予想が中心的な役割を担っている。しかしながら、経営者予想修正の公表は必ずしもタイムリーではなく、アナリスト予想は、そのような経営者予想の適時性の欠如を補う補完的な役割を果たしている。とまーこうゆうような結果を得ています。

 

 「利益調整研究における会計発生高モデルについて」pdficonsmall.gif(1.16MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2007年4月 『企業会計』 Vol.59 No.4 pp.114-120

Abstract: 利益調整研究で用いられるアクルーアル・モデルに関連する諸問題についてまとめました。Jonesモデルを始めとする一連のアクルーアル・モデルに興味のある人は一読下さい。そんなに長くないので直ぐに読めます。As an academician, I hit rock bottom.

 

 「利益益調整研究のフレームワーク(1)(2)」 pdficonsmall.gif(0.68MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2007年1月&2月 (1)2007年1月『企業会計』Vol.59 No.1 pp.128-129,(2)2007年2月『企業会計』Vol.59 No.2 pp.92-93

Abstract: Earnings Managementについてちょっとだけまとめました。まーしかしこれは論文ではないですね、読み物ということでご理解くださいm(_ _)m。

 「経営者予想情報の特性と有用性 (博士論文)」pdficonsmall.gif(5.14MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2006年12月 『筑波大学審査学位論文(博士)』

筑波大学に提出した博士論文(経営学)です。堂々の176頁です。正直最初筑波に入学したときは、実際それ程博士号が欲しいとかは意識しておらず、まーせっかく東京来たんやから面白そうな授業があったら出たいなーという比較的安易な気持ちで入学しました。しかし、6段階まであるステージをクリアーしていくうちに、ここまでやって学位を取らなかったらバカバカしいなと思うようになり、博士論文としてまとめようと思うようになりました。いやー久々にきつかったです。関大の院生時代を思い出しました。これに後2,3本足して本にしたいなー。でもまた更に数年はかかるな、ハーアしんど。

 「経営者予想に関する日米の研究:文献サーベイ」pdficonsmall.gif(0.99MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2006年7月 『武蔵大学論集』 Vol.54 No.1 pp.53-94

経営者予想に関する日米の研究をサーベイしています。切り口は、「経営者予想の資本市場における有用性」「経営者予想の特性」「経営者予想と他の予想の比較」の3点です。その他、論文の最初に経営者予想制度について結構詳しく書いてますので、日本における経営者予想の開示制度って何なのかしらという人には役に立つかも知れません。

 "Determinants of Bias in Management Earnings Forecasts: Empirical Evidence from Japan"pdficonsmall.gif(2.72MB)

×Non-refereed× Koji Ota May 2006 in International Accounting: Standards, Regulations, and Financial Reporting edited by G. N. Gregoriou and M. Gaber, pp. 267-294, Elsevier Press, Burlington, MA.

経営者予想の特性についての研究で、AAAの2003年Hawaii大会で発表したのです。正直当初は結構いけんちゃうかと思って色々投稿しましたが、全部Rejectされたので嫌気がさしていたときにこの本の話があったので楽な道を選んでしまいました。その後、筑波での博士論文審査の関係で三流Journalでもいいから外国のRefereed Journalに投稿したら良かったかなーと後悔したこともありましたが、出来上がりの本の体裁はなかなか良かったので、まー一本くらい本でもいいかーって感じです。まーそれでもやっぱり、Journalが本より格上なのは間違いないですけどね。PDFは原稿ですが、本文と一字一句一緒ですので本を買わなくても大丈夫です。

 「予想利益の精度と価値関連性−I/B/E/S,四季報,経営者予想の比較」pdficonsmall.gif(2.11MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司 2005年9月 『現代ファイナンス』 No.18 pp.141-159

最初はI/B/E/S予想がアナリストのコンセンサス予想だから絶対他の予想より優れているに違いないと思って始めた研究でしたが、ふたを開けてみると以外や以外、一番駄目でした。いやー研究はわからないものですねー。それに日本は経営者予想があるから、どうもアナリスト予想の存在価値が低い気がしました。

 「Vuong 検定によるモデル選択」pdficonsmall.gif(0.99MB)

×Non-refereed× 太田浩司 & 松尾精彦 2005年1月 『會計』 Vol.167 No.1 pp.52-66

内容は,下の論文と同じです。字数制限のために大幅に省略されています。真剣に読みたい人は下の論文を読んで下さい。

 「Vuong (1989)検定の理論と応用―会計利益とキャッシュフローの情報内容―」pdficonsmall.gif(7.31MB)

×Non-refereed× 太田浩司 & 松尾精彦 2004年7月 『武蔵大学論集』 Vol.52 No.1 pp.39-75

モデル選択検定であるVuong(1989)検定について書いています。内容は難しいです。今まで書いた中で、一番時間の掛かった論文でもあります。Vuong検定を理解するだけで、松尾先生に指導を受けながら2年ぐらいかかっちゃいました。先生有難うございました。しかし判った時はちょっと嬉しかったです。将来的にはこの手の論文をもっと書いていきたいです。しかし頭がついていくかなー?

 「倒産企業の会計操作(三)− 経営者による利益予想の分析 −」pdficonsmall.gif(1.14MB)

×Non-refereed× 太田浩司・須田一幸 2004年6月 『會計』 Vol.165 No.6 pp.913-927

PATW研究会(須田先生主宰)の皆さんでやった、倒産研究のシリーズのひとつです。倒産企業の公表する経営者予想には楽天的なバイアスがあるかということを検証しています。それまでに、別の研究で、倒産までいかなくても、赤字企業や財務的困窮企業の経営者予想は楽観的だという証拠を得ていたので、やる前からこれは絶対結果が出るなと思っていました。そして案の定出ました。ここまでやる前から確信を持って行った研究も初めてでした。

 「残余利益モデルに基づく財務比率分析」pdficonsmall.gif(1.12MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2004年4月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.42 No.4 pp.23-34

Penman(2001)Financial Statement Analysisに基づいて書いた論文です。従来の財務比率分析には理論的バックボーンがないが、Penmanの財務比率分析には理論的バックボーンがあり、その点でPenmanの財務比率は優れていると思いました。

 「価値関連研究におけるモデル特定化問題」pdficonsmall.gif(2.42MB)

×Non-refereed× 太田浩司    Published: 2003年6月 『関西大学商学論集』 Vol.48 No.2 pp.95-128

下の論文を日本語に訳したものです。もし英語での論文を読みたくなかったらこれを読んで下さい。

 "The Impact of Price and Return Models on Value Relevance Studies: A Review of Theory and Evidence"pdficonsmall.gif(1.93MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota April 2003: Accounting Research Journal Vol.16 No.1 pp.6-20

せっかくの外国Journalの論文だから以下にAbstractを付けさせて頂きます。

Abstract: This paper reviews some of the theory and evidence associated with value relevance studies in accounting. Two regression models are commonly used in value relevance studies, namely the price model and the return model. Although their theoretical foundations are the same; i.e. the Ohlson/RIV model, the results obtained using these two regression models are sometimes different. The problem related with the price model is often referred to as ‘scale effects’ and those with the return model are termed ‘accounting recognition lag’ and ‘transitory earnings’. Some methods to mitigate these problems are suggested by researchers. However, none of them leads to a perfect solution to them. Perhaps, future research will benefit from testing for sensitivity to alternative specifications. 

 「ディスクロージャーの戦略と効果(一)〜(七)」pdficonsmall.gif(5.29MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2002年7月〜2003年1月 (一)『會計』2002年7月第162巻第1号121–134頁,(二)2002年8月第162巻第2号105–116頁,(三)2002年9月第162巻第3号124–136頁,(四)2002年10月第162巻第4号113–124頁,(五)2002年11月第162巻第5号131–144頁,(六)2002年12月第162巻第6号139–153頁,(七)2003年1月第163巻第1号119–134頁,(須田一幸,乙政正太,松本祥尚,首藤昭信との共著)。

 "A Test of the Ohlson (1995) model: Empirical evidence from Japan"pdficonsmall.gif(0.23MB)

☆☆Refereed☆☆ Koji Ota May 2002: The International Journal of Accounting Vol.37 No.2 pp.157-182

せっかくの外国Journalの論文だから以下にAbstractを付けさせて頂きます。

Abstract: This paper investigates the validity of the Ohlson (1995) information dynamics (Linear Information Model: LIM) and attempts to improve the LIM. The difficulty concerning the empirical tests of the LIM lies in identifying ν, which denotes information other than abnormal earnings. Recent papers, such as those of Myers (1999), Hands and Landsman (1999), and Barth et al. (1999), all try to specify ν by using various accounting information. Instead of tackling this difficult task, this paper focuses on serial correlation in the error terms caused by omitting the necessary variable ν from the regression equation. The results indicate that adjustment for serial correlation leads to an improvement of the LIM.

 「経営者予想利益の価値関連性およびアナリスト予想利益に与える影響」pdficonsmall.gif(2.61MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司 2002年3月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.40 No.3 pp.85-109

経営者予想利益の価値関連性をOhlson(1995, 2001)に基づいて検証しています。Ohlsonが提示する、企業評価に関する三つの主要な会計変数の株主資本簿価、当期利益、経営者予想利益の中で、経営者予想利益の価値関連性が最も高く、当期利益は、経営者予想利益の存在する下では、ほとんど価値関連性をもっていませんでした。やっぱり予想利益って企業評価において超重要みたいです。

 「決算発表に対する東証一部・東証二部・大阪・店頭市場の反応比較」pdficonsmall.gif(1.04MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2001年6月 関西大学大学院 『千里山商学』 No.53 pp.25-43

企業の年次決算発表に対する証券市場の反応を、東証一部、東証二部、大阪、店頭市場にで比較しています。結果は、店頭、東証二部市場の企業の年次決算発表に対する反応は、東証一部、大阪市場の企業の反応よりも大きいというものでした。出版は遅くなりましたが、これは院生になって一番最初にやった研究です。イベントスタディ型で、EXCELを使ってやりました。

 「線形情報ダイナミックスの実証研究」pdficonsmall.gif(3.75MB)

×Non-refereed× 太田浩司 2000年10月 関西大学大学院 『千里山商学』 No.52 pp.27-81

下の論文の改良版です。Ohlson (1995)線形情報モデル(LIM)の改良を色々試みています。なんと堂々の54頁です。まさに院生だからこそ出来る荒行ですね。今ならとても一本にそんな時間掛けられないよなー。いやーほんまパワーあったわ、あの頃は。

 「オールソンモデルによる企業評価 − Ohlson (1995) モデルの実証研究−」pdficonsmall.gif(1.47MB)

☆☆Refereed☆☆ 太田浩司 2000年4月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.38 No.4 pp.62-75

Ohlson(1995)線形情報モデル(LIM)を、日本企業と日本の証券市場に適応しています。生まれて初めて載った論文で非常に思い出深いです。

 


その他の刊行物

 「特集 株式集中投資」解題の執筆 2012年6月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.50 No.6 pp.2-5
 『現代の財務管理 新版』 2011年3月,有斐閣アルマ,共著
 「特集 会計における資産・負債と収益・費用概念の再検討」解題の執筆 2010年5月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.48 No.5 pp.2-5
 「包括利益の実証研究(若林公美著)」の書評 2010年2月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.48 No.2 pp.96-97
 「特集 ペイアウト政策と資本市場 解題−総括論文を兼ねて−」解題の執筆 2009年8月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.47 No.8 pp.2-10
 「投資家行動の実証分析(音川和久著)」の書評 2009年7月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.47 No.7 pp.107-108
 「企業ディスクロージャーの現状と課題」座談会の司会 2008年5月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.46 No.5 pp.7-33
 「知的資産ファイナンスの探求(古賀智敏・與三野禎倫・榊原茂樹編著)」の書評 2007年6月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.45 No.6 pp.129-131

 『会計操作』 2007年6月,ダイヤモンド社,共著
 「包括利益情報に関する我が国企業の意識調査(U)」 2005年7月 『武蔵大学論集』 Vol.53 No.1 pp.125-152,共著
 「包括利益情報に関する我が国企業の意識調査」 2005年5月 『証券アナリストジャーナル』 Vol.43 No.5 pp.38-50,共著
 「包括利益情報に関する我が国企業の意識調査(T)」 2005年3月 『武蔵大学論集』 Vol.52 No.3-4 pp.141-156,共著
 『ディスクロージャーの戦略と効果』 2004年12月,森山書店,共著
 『簿記システムの基礎 2級商業簿記編』 2003年9月,国元書房,共著