長谷川ゼミ・テクノセンター(日技城)インターンシップFAQ

※大学関係者や報道機関などからの問い合わせが多くなってきましたので,FAQをつくりました。

1. 長谷川ゼミのテクノセンターでのインターンシップはいつどのように始まったのですか。

 長谷川ゼミのテクノセンターでのインターンシップは,2000年8月が最初です(詳しくはこちらを参照してください)。テクノセンターとしても初めて学生をインターンシップとして受け入れました。ただし,テクノセンターの設立者企業である宮川香港(テクノセンター隣接地に工場を所有)などではこれ以前に,研究調査目的の大学院生を長期に受け入れたり,学生の工場訪問・見学を受け入れたりすることはあったようです。

2. インターンシップに参加した学生たちにどのような変化を認められましたか。

 学生の中に様々な「気づき」,成長が生じていると思いますが,おそらく彼らにとって最大の「気づき」は自分自身の「甘え」に対するものでしょう。そうした気づきは主として,中国人スタッフ・ワーカーの寮に宿泊し,大学を卒業したばかりの同世代の中国人スタッフや20歳前後のワーカーと生活を共にすることによって生じていると思われます。担当教員がこの間,こころの問題に関心を寄せていることも影響している気がします。
 モノづくりに対する認識や日本の産業空洞化に対する認識の変化・発展については正直なところ,多くの参加学生にそうした問題に対する認識や関心がほとんどないので判然としません。ただし,もともと産業空洞化に関心があり,3回生時(2000年8月)と4回生時(2001年9月)にテクノセンターで調査を行った結果をもとに,卒業論文を執筆した学生はおります。

3. インターンシップに参加した学生たちのレポートはありますか。また閲覧可能ですか。

 2004年9月2004年2-3月2003年8-9月2003年3月2002年度2001年度の研修後感想文についてはその大半を掲載しています。この他については全員分が揃っているわけではなく,形式もさまざまですが,研究室にあります。執筆した学生の承諾が必要ですが,概ね承諾を得ることができるでしょうから,お見せすることは可能です。

4. このインターンシップを企画した狙いはどのようなところにありますか。

 当初からしっかりとした(説明可能な)動機があった訳ではなく,直観ではじめたのが実情です。狙いとしては,ナマの現実に触れて,自己と他者を捉え直し生き方を考えさせることと,自分が生きている現在の社会問題(生産のグローバル化と現地化にともなう問題)を当事者として意識させることでしょうか。本当の学びを取り戻すことが究極的な狙いなのかもしれません。したがって,私としてはこのインターンシップでビジネスのセンスとスキルを磨くことを狙いとしているわけではありません。

5. インターンシップのスケジュールはどうなっていますか。

  テクノセンターでのインターンシップは,あらかじめ定められたスケジュールやプログラムがあるわけではありません。したがって参加する学生たちが事前もしくはテクノセンター入りしてから自らのやりたいことをグループ単位や個人単位でテクノセンター側と折衝して計画を立案し実行していく形になっています。したがって,通常の国内におけるインターンシップとは違って,インターンシップ生の自主性と企画力,行動力が求められます。
 2002年度から夏期については,原則として以下の3日程:
  A:8月1-15日
  B:8月16-31日
  C:9月1-15日
のうちいずれかで研修を行うことになりました(ただし延長も可とされています)。


深セン市日系企業大運動会にて宮川香港従業員,他大学の学生たちと(中国深セン市,2002年11月24日) 

6. これまでのインターンシップ生が実際に取り組んだことは何でしょうか。

  これまでのテクノセンターでのインターンシップで学生たちが実際に取り組んだこととしては,テクノセンターに入居しているテナント企業に対するインタビュー調査(取材),ワーカー採用試験(応募者)の取材,社長・工場長への同行・密着取材,営業に同行,ワーカー新人研修の受講,生産ラインに入る,ワーカー寮宿泊,11月に開催される大運動会のサポート,日本語教室の手伝い等々です。
 これ以外でも相手先との折衝次第で可能なものはたくさんあると思います。

7. インターンシップ(滞在)期間中の宿泊・食事はどうなっていますか。

  インターンシップ生は,主として第2.5テクノセンターの日本人・香港人向けの食堂で食事をとることになります。中国人ワーカーの寮・食堂を利用することも可能です。宿泊先は,2000年度においてはテクノホテル(日技城公宿),2001年度においては中国人スタッフ寮(第2.5テクノセンター敷地内),2002年度夏期においては新外国人宿舎(第2.5テクノセンターから徒歩7-8分),2002年11月においては宮川香港宿舎(觀瀾中心街),2003-2004年は中国人スタッフ寮でした。現在までのところ,学生の滞在費(宿泊代+食事代)はテクノセンターのご厚意で負担していただいております。


Author: Shin Hasegawa
E-mail: shin@ipcku.kansai-u.ac.jp
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