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よくある質問とその回答-その1

〜2年生の皆さんから実際に寄せられた質問や、疑問に思っているであろうことについてお答えします〜


〜2年次の演習(プレゼミ)について〜



Q.レゼミでは具体的に何を勉強するのですか?何ができるようになるのですか?
 
 A.  12月のCORES発表会までに、全員がビジネスプランを作るために必要な基本的な能力を身につけられます。ここでは、「全員が」というのが非常に重要で、岩本ゼミの特徴は、ビジネスプランの作成を当初は(グループ作業ではなく)個人で進めるということにあります(おそらく他の大半のCORESのゼミでは、最初からグループ分けがされてグループで作業をスタートさせるはずだと思います)。つまり、岩本ゼミでは、最初から誰かの陰に隠れてフリーライド(ただ乗り)するということが難しい半面、各個人が考えたプランを個別に指導しますので、全員がビジネスプランを考える力を養うことができます。そして、10月後半の合宿以降、グループを組んでビジネスプランの作成とブラッシュアップに取り組んでもらいます。したがって、ある程度個別にトレーニングされた個々人が集うことになるので、よりパワフルなチーム編成が可能となるのです。

 また、社会人基礎力を養成する目的で、Word、Excel、Power Point、PDFの使い方を実践的に学習します。加えて、メールの書き方も、課題及び普段のメールのやり取りを通じて指導します。レベルとしては、「社会人になって恥をかかない&少し褒められる程度」といったところです。これは低い目標設定のように思うかもしれませんが、実際のところ、「社会人になったらきっと恥をかく&叱られる」レベルのパソコンスキルしかなかったり、そのようなメールしか書けない学生さんをよく見かけます。




Q. プレゼミでマーケティングを学べるのですか?

 A.  学べます。ビジネスプランの作成にはマーケティングの視点は不可欠です。それゆえ、ビジネスプランを作成するプロセスで、どのような消費者をターゲットにしたらいいか(ターゲッティング)、そのターゲットに適合するために製品やサービスをどのように工夫する必要があるか(製品戦略)、その価格をいくらにするか(価格戦略)、その製品やサービスをどのように消費者に届けるか(チャネル戦略)、それをどのように消費者に訴求するか(プロモーション戦略)、といったマーケティング戦略全般について(自分たちが考えたビジネスプランを題材にして)自然と考え、調べ、学ぶことができます




Q. パソコンが苦手なのですが、ついていけるでしょうか?
 
 A.  大丈夫です。現状においてどのようなレベルのパソコンスキルであっても、誰もが、社会人になっても恥をかかない程度のパソコンスキルを身につけることができます。そのための効率的な学習プログラムが用意されており、これは岩本ゼミオリジナルの「虎の巻」といえるでしょう。

 逆に、パソコンの基礎的スキルがあると思っている学生さんであっても満足できるレベルのものだと思います。




Q. どの活動がメインなのですか?

 A.  どの活動もメインですし、同時に、あくまで一つの手段にすぎません。例えば、野球が上手になるためには、グラウンドで練習するだけでなく、練習試合をしたり、自宅で素振りをしたり、ウェイトトレーニングをしたりと、様々なトレーニング方法が必要です。また、「グラウンドで練習」といっても、守備練習もあれば、バッティング練習もあるでしょうし、ランニングもあるでしょう。ウェイトトレーニングといっても様々な器具が必要なはずです。岩本ゼミも同様に、ビジネスにおける高度なジェネラリストとして長期的に成長し活躍するためのトレーニング方法がたくさんあると理解してもらえればと思います。

 加えて、岩本ゼミでは、練習すること自体が目的ではないと考えています。したがって、学生が一生懸命練習(勉強)していることに自己満足するだけのトレーニングは行いませんし、トレーニングの成果を発表したりアピールしたりする機会を数多く設けています。忙しい気になって満足するだけでは意味がないということです。その意味で、ゼミ生にとって無駄なトレーニングはさせませんし、万が一そのようなトレーニングを行っている場合には、いつでもより優れた別のトレーニングに切り替える予定です。実は、現在の多様な授業形態は、過去のトレーニング方法を絶え間なく改善してきた結果であり、同時に、まだまだ改善や発展の余地があると考えています。




Q. バイトやサークルとの両立は可能ですか?

 A.  可能です。少なくとも、寝て食べてお風呂に入る以外、ゼミ活動に専念しないとついていけないほどの課題はありません。別の言い方をすれば、他に何らかの活動を行いながらでもついていける程度に手加減しています(笑)。

 その理由はいくつかありますが、主要な理由は、様々なバックグラウンドを持った人が集まることに意味があると考えているからです。もちろん、ゼミに学生生活の全てを捧げるという人がいても良いでしょうが、全員がそのようなマインドである必要もないと考えています。ゼミ以外にも友達がいたり、大切なものがあったりする人同士が、それぞれの価値観をゼミの仲間に伝え合うことで、自分とは別の世界の人とのコミュニケーションが生まれるはずです。こうしたゼミ内外での「異文化交流」こそが、多様な価値観が同居する現代社会で生きていく上で重要だと考えています。

 とはいえ、2回生の皆さんにとって、これまでゼミ活動に費やす時間は存在しなかったのですから、入ゼミ後は、1日24時間を何にどれだけ配分するかを再考する必要性に迫られるでしょう。つまり、ゼミ活動にどの程度自分の時間を配分するかの意思決定をしなければならないということです。それは決して岩本によって強制されるわけではなく(実際に強制しません)、みなさん自身が、ゼミで得られるものと、他の活動によって得られるものとを秤量しながら、最適な資源配分を考えなければならないのです。バイトやサークルから得られるものが相対的に大きければ、むしろゼミ活動は邪魔になるかもしれません。逆に、ゼミ活動から得られるものが大きければ、より多くの時間をゼミ活動に費やす欲求が生じるでしょうし、そのために他の活動を犠牲にすることもあるかもしれません。幸か不幸か、岩本にはゼミ生の時間配分を強制的に変えさせるほどの権力も威厳もありません。




Q. 岩本ゼミは楽しんですか?それとも、きついんですか?

 A.  過去のプレゼミ生や現在のゼミ生(3、4回生、卒業生)を見ていると、それなりに大変そうですが、それ以上にとても楽しそうです。なにより、ゼミ生同士の交流が活発で、仲がよさそうです。これは、単に気が合う仲間が集まったからではなく(気が合うかどうか、共通点が多いかどうかといったことはあまり重要ではないのかもしれません)、むしろ、彼らが共に切磋琢磨し、議論を戦わせ、協力しながら問題を一つずつクリアしていっているからこそ生まれる団結心や信頼関係が根底にあるような印象を受けます。そして、そのような仲間だからこそ、飲み会をしたり、合宿や様々なレクリエーションをしたりするのが「楽しい」のでしょう。

 岩本ゼミの実態は、大教室での岩本のイメージや、学生間でささやかれている「噂」とは大きく異なるかもしれません。ゼミには最低限の決まり事しかなく、あとは各ゼミ生がまさしく「自主的・自律的」に、(岩本に対してときに文句や愚痴をこぼしながら?)活き活きと行動しているように映ります。岩本は何の強制もしていませんが、関西の(山奥にある)国会図書館に一番通っているゼミでしょうし(4回生は卒論のために東京の国会図書館にも資料探しに出かけているそうです)、昨年のゼミ3回生の研究グループは、鹿児島まで日帰りで2度もインタビューにも出かけています。自らプロジェクトを主導して、企業の方に関大まで指導に来てもらうことを実現させた学生もいます。起業して、現在東京で社長をしているゼミ生もいます。こうした自主的な活動は社会人として真っ先に求められることであり、強制して身につくものでは決してありません。その意味で、岩本ゼミは、おそらく最も強制が少ないゼミだと思いますし、自主的に行動したい学生には様々なチャンスやサポートが提供されるシステムになっています。

 少なくとも岩本はゼミ生以上に楽しいことが大好きですし、ゼミでもっと楽しいことがしたくてうずうずしています。「楽(らく)」と「楽しい」はまったく別の意味であるような気がします。楽(らく)をして得られる楽しさはすぐに消えてしまいます。もし2回生の皆さんの目に岩本ゼミの3回生が楽しそうに映ったのであれば、またそのような噂を耳にしたのならば、きっと彼らが本当の「楽しさ」を経験し、さらに楽しむために努力を続けている証拠だと思います。来年の今頃、皆さんがそのようなゼミ生になっていることを期待しています。


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