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担当授業情報 (矢田勝俊)

学部(商学部)

大学院(商学研究科)
 教育方針
 修士課程 経営情報論研究演習(矢田ゼミ)
 博士後期課程 経営情報論特殊研究演習(矢田ゼミ)
 M経営情報論研究1 講義

大学院(商学研究科)

教育方針

 矢田研究室では、修士、博士後期課程ともに下記の教育方針に基づき運営していきます。

教育方針 内容
研究者、科学者としての信念  知識を扱う科学者、研究者は己の信念をしっかりと持ち、常に自分と向き合うことが求められます。当研究室では様々なプロジェクトを通してお互いの価値観をぶつけ合いながら、研究者としての信念を育てていきます。我々は研究者としての「思い」を育てます。
世界の第一線で戦える研究力  世界の第一線で戦える研究力は、地道な基礎研究の上に成り立つものです。当研究室は基礎力の向上を基本に、多様な応用研究を共同研究で進め、国際会議や国際学術雑誌に公刊していくことを義務づけます。既存研究の改善や模倣、国内でしか通用しない研究ではなく、独自のアプローチを持つ先端研究を推進します。我々は世界の第一線の舞台で通用する研究を目指します。
社会への貢献  研究者の存在意義は新しい知識を生み出すことで社会に貢献することです。当研究室では様々な業界、分野の人々へ貢献するために広い視野を持ち、有用な研究を推進します。そのためにも、多様な人々とのコミュニケーションが重要になります。我々は人とのつながり、相互関係を重視します。

修士課程 経営情報論研究演習(矢田研究室)

 本演習は巨大データから有用な知識を発見するデータマイニングのビジネス応用について、購買履歴データ、クリックストリーム、顧客動線データなど消費者行動データを用いたマーケティングモデルの開発に関する修士論文作成に向け、研究を進めます。
 演習では、それぞれの研究に関係する論文輪読、データハンドリングに関するスキル習得、モデリングに関する検討なども行います。このゼミでは、実際の企業との共同研究、もしくは実データの利用を通して、ビジネスの最前線を経験し、同時に情報技術利用のスキルを習得することを中心の課題とします。プロジェクトの中で企画提案のノウハウを習得し、リサーチからプランニング、プレゼンテーションまでトータルな研究力の育成を目指します。なお、具体的な内容、主な項目は以下のとおりです。さらに詳しい内容を知りたい人は DSIプログラムのホームページを参照してください。これまでの 学生の研究成果OBやOGのコメントなどが寄せられています。学部の時に十分な訓練を受けていない方は、入学後、上記のスキル習得に関する機会を提供します。入学時点でそれらのスキルは条件とはなりませんが、入学後、様々なスキル習得に熱心に取り組むことが求められます。その中で研究者または実務家として持たなければならない姿勢を共有していこうと思います。
 具体的な修士論文テーマとして、当研究室は以下のようなトピック(データ)を提供します。下記は提供するデータを中心に説明しているため、その中でそれぞれが自由にテーマを設定することが可能です。このようなテーマを扱う学生を歓迎します。

◆大規模顧客販売履歴データを用いた消費者行動モデル:100~200万人規模の顧客販売データを蓄積・分析するための手法開発を行い、膨大な顧客データを効率的に管理する顧客管理システムの理論的・実践的研究を行う。実務にも適用可能な実践的な消費者行動モデルの構築を目指す。

◆顧客動線データを用いた購買行動モデルの構築:RFID技術を用いて収集された顧客動線に関するストリーミングデータを解析する技術・手法を開発するとともに、それらと顧客の購買モデルの統合に関する理論的研究を行い、店舗実験を通してその有用性を検証する。

◆多次元時系列データモデリングの広告効果モデルへの適用:10,000を超える時系列属性を含んだ広告視聴データから、統計数理や機械学習などの時系列モデリングを用いた分析により、広告効果測定モデルを構築する。

 当研究室で最低限、習得するスキルは下記になります。

習得すべきスキルの項目 内容
ビジネスデータ利用における基礎知識の習得 ビジネスデータを利用する際、その企業の戦略を理解するための戦略理論の習得や、統計手法などの基礎知識の習得します。
最先端のデータマイニング技術理論の習得と実践 データマイニングとは大量データから有効なルールを発見するためのツールやプロセスのことを指しますが、世界で最先端のデータマイニング技術を開発し、実践していきます。
マーケティング、商品開発、企画開発のためのスキル習得 データマイニング技術の適用分野として、このゼミでは、販売データの有効利用を通したマーケティング支援を実際の企業との共同研究で進めています。売れる仕組み作りなどをその中で体感し、将来のキャリアアップを真剣に考える機会を得られます。

◆外国人留学生で矢田研究室への進学を希望する方々へ:当研究室は情報システムの概念的なこともやっていますが、大学院では解析手法の開発や解析そのものを対象にして授業を進めます。プログラムを組めることは有利に働きますが、必須条件ではありません。 ただし入学後、統計や分析ソフトの使い方を自分で学習することは必須です。専門職コースでは統計学で受験することを求めていますので、入学前に統計学の勉強はしっかりとやっておいてください。個別の事前面談は行っていません。個々の問い合わせに対応することは難しいため、募集要項をよく読み、自分で判断してください。

◆外国人留学生で矢田研究室への研究生を希望する方々へ:当研究室の研究生を希望する学生は矢田の研究論文をいくつか読み、本研究室の取り組みに沿った研究計画を提出してもらえると判断しやすいです。

◆社会人入試等で矢田研究室を志望する方々へ:当研究室は情報システムの概念的なこともやっていますが、大学院では解析手法の開発や解析そのものを対象にして授業を進めます。 プログラムを組めることは有利に働きますが、必須条件ではありません。ただし入学後、統計や分析ソフトの使い方を自分で学習することは必須です。複雑な数学などはそれほど使いませんが、論文を読みながら何をしているかを理解する必要はあります。 また学生がそれぞれ独自のデータを持ち込み、それを解析することを修士論文のテーマとすることを勧めています。実際にはその方がより効果的に学習が進むと思われます。仕事を抱えながら大学院で学ぶことは楽ではありません。 それでも、当研究室で学びたいという意欲のある方を歓迎します。

博士後期課程 経営情報論特殊研究演習(矢田研究室)

 本演習は巨大データから有用な知識を発見するデータマイニングのビジネス応用について、購買履歴データ、クリックストリーム、顧客動線データなど消費者行動データを用いたマーケティングモデルの開発に関する博士論文作成に向け、研究を進めます。研究論文として、「面白い」「わかりやすい」「フェアー」という3つの要件を満たし、国際学術雑誌など査読付き雑誌論文の刊行を必須とします。
 当研究室では修士と同様に下記のようなトピックを中心に研究を進めるため、これらの内容に興味を持つ学生を歓迎します。それぞれの内容の簡単な説明は、研究活動のそれぞれの項目で知ることができます。詳細な内容に関しては、矢田の 業績リストから関連文献をレビューしてください。

◆大規模顧客販売履歴データを用いた消費者行動モデル:100~200万人規模の顧客販売データを蓄積・分析するための手法開発を行い、膨大な顧客データを効率的に管理する顧客管理システムの理論的・実践的研究を行う。実務にも適用可能な実践的な消費者行動モデルの構築を目指す。

◆顧客動線データを用いた購買行動モデルの構築:RFID技術を用いて収集された顧客動線に関するストリーミングデータを解析する技術・手法を開発するとともに、それらと顧客の購買モデルの統合に関する理論的研究を行い、店舗実験を通してその有用性を検証する。

◆多次元時系列データモデリングの広告効果モデルへの適用:10,000を超える時系列属性を含んだ広告視聴データから、統計数理や機械学習などの時系列モデリングを用いた分析により、広告効果測定モデルを構築する。

M経営情報論研究1・2 講義

 本講義はマーケティングリサーチにおけるメトリックスについて、英語文献を読みながら理解を進める。導入ではテキストを輪読し、具体的な進め方も含め受講者間で議論する。英語文献の正確な読解、マーケティングなど基本的な経営指標の理解を講義の目的とする。 受講者は担当章について概要とレジメ作成を行い発表し、他の受講者は授業までに当日の章または論文を熟読し、議論に参加することが求められる。授業終了後、割り当てられた担当の章に関するレポート提出が求められる。また期末には授業全体に関するレポート提出を求める。

参考として、下記に春学期に読んだ英語文献リストを記載する。

青木幸弘, 店舗内購買行動研究の現状と課題(1)商學論究 Vol33, No1, pp.163-179, (1985)
青木幸弘, 店舗内購買行動研究の現状と課題(2)商學論究 Vol32, No4, pp.117-146, (1985)
石垣智徳、小沢佳奈, 百貨店POSデータによる顧客の店舗内空間行動分析, オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学, vol.50, No.3, pp.181-186, (2005)
Larson, J.S., Bradlow, E.T. Fader, P.S. An exploratory look at supermarket shopping paths, International Journal of Research in Marketing, Vol.22, pp.395-414 (2005).
Julie Baker, Kirk L. Wakefield, How Consumer Shopping Orientation Influences Perceived Crowding, Excitement, and Stress at the Mall,Journal of the Academy of Marketning Science, Springer On-line First (2011).
Jennifer J. Argo, Darren W. Dahl, Rajesh V. Manchanda, The Influence of a Mere Social Presence in Retail Context, Journal of Consumer Research, Vol.32, pp.207-212 (2005).
Jiunn-Ger Tony Li, Jai-Ok Kim, So Young Lee, An Expirical Examination of Perceived Retail Crowding,Emotions, and Retail Outcomes, The Service Industries Journal, Vol.29, pp.635-652 (2009).
Michel Chevalier, Increase in Sales Due to In-Store Display, Journal of Marleting Research, Vol12, No.4, pp.426-431, (2012).
Michel Chevalier, Substitution patterns as a result of display in the product category, Journal of Retailing, Vol51, No4, pp.65-88 (1975).
Gilbert D. Harrell, Michael D. Hutt. Buyer Behavior Under Conditions Of Crowding: An Initial Framework Advances in Consumer Research. Vol3, pp.36-39 (1976).
Gilbert D. Harrell, Michael D. Hutt and James C. Anderson, Path Analysis of Buyer Behavior under Conditions of Crowding Journal of Marketing Research, Vol.17, No.1, pp.45-51 (1980).


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