高可用性・省電力性・冗長性を備えたNFVネットワーク実現のためのサービスチェイニング

馬場 柾也

修士学位論文, 2021

Abstract

ネットワーク機能仮想化(Network Functions Virtualizaton: NFV)は,ネットワーク機能を従来の専用機器から分離し,それらを汎用計算機上で仮想ネットワーク機能(Virtual Network Function: VNF)として実行することにより,低コストで柔軟かつ迅速にネットワークサービスを実現するフレームワークである.NFVネットワークでは,ネットワークサービスはVNFを連結したサービスチェインとして構成できる.このとき,サービスの始点ノードから終点ノードへと至るサービスパスを決定し,さらに,そのパス上で決められた順序でVNFを実行できるように,物理資源(計算機,通信リンク)を適切に割り当てるための仕組みが必要となる.この問題は,サービスチェイニングと呼ばれ,様々な目的の実現に向けた取り組みが進められている.本研究では,高可用性,省電力性および冗長性を備えたNFVネットワーク実現のためのサービスチェイニング問題を整数線形計画問題(IntegerLinearProgram:ILP)として定式化する.数値評価により,高可用性と省電力性との間のトレードオフを目的関数内の重みパラメタによって制御可能であることを示す.冗長性に関する評価では,サービスチェイン全体を冗長化することで単一故障に対する耐故障性を実現できる代わりに,冗長化による資源と電力の消費が約2倍になることを示すとともに,プライマリパスに障害が発生したとしても,バックアップパスに切り替えることでサービスの品質を維持できることを示す.

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    Text Reference

    馬場 柾也, 高可用性・省電力性・冗長性を備えたNFVネットワーク実現のためのサービスチェイニング, Ph.D. Dissertation, 奈良先端科学技術大学院大学, 修士学位論文, March 2021.

    BibTex Reference

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        author = "馬場, 柾也",
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        year = "2021",
        month = "March",
        school = "奈良先端科学技術大学院大学"
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