Block Withholding Attackが存在する場合のマイニングプール選択問題

藤田 健太郎 張 元玉 笹部 昌弘 笠原 正治

In 電子情報通信学会技術研究報告(ネットワークシステム研究会), 2020

Abstract

マイニングとは,複数のマイナーがProof-of-Work (PoW)ベースのコンセンサスアルゴリズムにより自身の作成したブロックのブロックチェーンへの追記を目指す,競争的なプロセスであり,ブロックチェーンの耐改竄性を維持するために重要な役割を担う.現在のブロックチェーン・ネットワークでは,マイナーは通常,収益を向上させるためにマイニングプールと呼ばれるグループを形成する.複数のマイニングプールが存在する場合,マイナーは自身の収益を最大化できるよう適切なマイニングプールを選択する必要がある.既存研究では,進化ゲーム理論によりマイニングプール選択問題を分析している.一方で,マイニングプールの存在は,別の重要な問題であるBlock Withholding (BWH)攻撃にもつながる.BWH攻撃とは,攻撃元のプールが攻撃先のプールに一部のマイナーをスパイとして侵入させ,スパイが攻撃先プールで発見したブロックを攻撃先のプール管理者に知らせることなく,貢献度に応じた報酬のみを獲得することで,自身のプールの収益性を高めようとする攻撃である.そこで本稿では,BWH攻撃が存在する場合のマイニングプール選択問題を進化ゲーム理論を用いて分析する.

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    藤田 健太郎, 張 元玉, 笹部 昌弘, 笠原 正治, Block Withholding Attackが存在する場合のマイニングプール選択問題, 電子情報通信学会技術研究報告(ネットワークシステム研究会), 119(460), pp.71-76, March 2020.

    BibTex Reference

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