道路網におけるユーザの寛容性と情報共有が分散型経路選択方式に与える影響

原 崇徳 笹部 昌弘 笠原 正治

In 電子情報通信学会技術研究報告（ネットワークシステム研究会）, 2018

Abstract

道路網における交通渋滞の緩和には，全ユーザの旅行時間を最小化する社会最適な経路割当が重要となる反面，個々のユーザは自身の旅行時間のみを重視した利己的な経路選択を行う傾向がある．先行研究では，既存の分散型経路選択方式において，利己的な経路選択を行うユーザの割合や経路を提供するサーバとユーザ間での情報共有の方法がユーザ全体の旅行時間に与える影響を明らかにした． ただし，先行研究では利己的なユーザは全ユーザの中から一定の割合でランダムに出現する状況を想定していた． より現実的には，サーバから通知された社会最適な経路の推定旅行時間に対するユーザの寛容性によりユーザの行動（協調的，利己的）が決まるものと考えられる． そこで本稿では，分散型経路選択方式において，ユーザの寛容性と情報共有が総旅行時間に与える影響を明らかにする．数値実験より，サーバがユーザに提供する情報を制御することで，利己的ユーザの出現を抑制し，ユーザの利己的行動に対するロバスト性を向上できることを示す．

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    原 崇徳, 笹部 昌弘, 笠原 正治, 道路網におけるユーザの寛容性と情報共有が分散型経路選択方式に与える影響, 電子情報通信学会技術研究報告（ネットワークシステム研究会）, 118(38), pp.63-68, May 2018.

    BibTex Reference

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