ネットワーク機能仮想化 (Network function virtualization: NFV) は専用のネットワーク機器を汎用ハードウェア上の仮想ネットワーク機能(Virtual network function: VNF) に置き換えることで,迅速かつ柔軟にネットワークサービスを展開できる.あるネットワークサービスは複数のVNFの列からなるサービスチェインとして構成できる.NFVネットワークにおける資源割当問題の一つであるサービスチェイニングは,ノードやリンクにおける資源制約と中継ノード上でのVNFの所望の実行順を保証した上で,始点ノードから終点ノードへと至る経路(サービスパス)を構築する問題である.先行研究では,最短経路ツアー問題(Shortest path tour problem: SPTP)との類似性に着目し,サービスチェイニングを容量制約付きSPTP (Capacitated SPTP: CSPTP)に基づく整数線形計画問題として定式化している.本発表ではこの問題に対し,ラグランジュ緩和と既存の最短経路ツアー・アルゴリズムを組み合わせることで,最適性と計算量のバランスを考慮した解法を提案する.シミュレーション評価より,資源割当の最適性と計算量の観点から提案方式の基本特性を示す.
原 崇徳, 笹部 昌弘, 容量制約付き最短経路ツアーとラグランジュ緩和を用いたNFVネットワークにおけるオンラインサービスチェイニング, 日本学術振興会産学協力研究委員会インターネット技術第 163 委員会meet50, November 2021.
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