無線メッシュネットワークはマルチホップの無線リンクによって構成され,低コストで容易に導入できることから近年関心が高まっている.しかし,隣接メッシュノード間の送信における電波の干渉は,無線資源の利用効率の低下を引き起こす.無線メッシュネットワークの性能向上のためには電波干渉を低減することが大きな課題の1つであり,干渉の低減の方法としてメッシュノードの通信電力の制御が挙げられる. 本稿では,TDMA方式を用いた無線メッシュネットワークにおいて, メッシュノードの通信電力を制御することで無線資源の利用効率を向上する電力制御手法を提案する.提案手法では,電力制御による干渉の減少だけではなく,同時に生じる経路長の増大に着目し制御を行う.シミュレーション評価の結果,無線メッシュネットワークの規模に応じたパラメータ設定を行うことで,無線資源の利用効率を最大27%向上できることを示す.
秀熊 俊昭, 長谷川 剛, 笹部 昌弘, 中野 博隆, 無線メッシュネットワークにおける電波干渉および経路長を考慮した電力制御手法, 電子情報通信学会技術研究報告(情報通信マネジメント研究会), 108(481), pp.7-12, March 2009.
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