NFV ネットワークにおける複数ブローカ間での競争的サービスチェイニング

小倉 亮平

修士学位論文, 2023

Abstract

ネットワーク機能仮想化(Network Functions Virtualization: NFV)は,ネットワーク機能を汎用サーバ上でソフトウェアとして動作させる技術であり,NFVネットワークでは,任意のネットワークサービスを仮想ネットワーク機能(Virtual Network Function: VNF)の連なりであるサービスチェインとして表現できる.NFVネットワークにサービスチェイン要求が到着すると,NFVオーケストレータが必要となるノードやリンクの資源制約とVNFの実行順を保証した上で,始点から終点へと至る経路(サービスパス)を構築する.本論文では,このようなサービスチェイニング問題において,複数のサービスブローカが存在する状況を想定する.道路網を対象とした,ゲーム理論に基づく既存の分散型経路選択方式に倣い,複数ブローカ間での競争的サービスチェイニングを提案する.特に,ブローカが自身の顧客に対するサービスパス遅延の最小化を目指す利己的な場合とシステム全体の最適化を目指す協調的な場合の2種類の状況を想定する.シミュレーションによる比較評価により,低負荷時には両者の差が限定的であるのに対し,高負荷時には後者の方がより低遅延なサービスパスを実現できることを示す.

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    小倉 亮平, NFV ネットワークにおける複数ブローカ間での競争的サービスチェイニング, Ph.D. Dissertation, 奈良先端科学技術大学院大学, 修士学位論文, March 2023.

    BibTex Reference

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