制御可能型P2Pファイル配信方式に関する一検討

小川 夏輝 笹部 昌弘 笠原 正治

In 電子情報通信学会技術研究報告(コミュニケーションクオリティ研究会), 2015

Abstract

大容量のファイルをサーバから多数のユーザに配信する際には,Peer-to-Peer (P2P)ファイル配信システムが有効である. 特に,P2Pファイル配信システムの一つであるBitTorrentでは,ゲーム理論におけるTit-for-Tat (TFT)戦略に基づき,ピアのピース取得には他のピアへのピース提供が必要となる仕組みが導入されている. これは見方を変えると,TFT戦略に基づくピース交換には各ピアのピース保持状況に応じてピースの流れを制限する効果がある. さらに,配信サーバは自由にピースの送信先を決めることができる. 以上の点を踏まえ,本稿では,サーバのピース送信戦略とピアのピース取得戦略を適切に組み合わせることで,サーバがシステム内で適切なピースの流れを生み出すことのできる,制御可能型P2Pファイル配信方式を提案する. シミュレーション評価により,提案方式が最適解に近い平均ファイル取得時間を実現できることを示す.

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    小川 夏輝, 笹部 昌弘, 笠原 正治, 制御可能型P2Pファイル配信方式に関する一検討, 電子情報通信学会技術研究報告(コミュニケーションクオリティ研究会), 115(130), pp.33-38, July 2015.

    BibTex Reference

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