[依頼講演] 整数線形計画問題によるTit-for-Tat型P2Pコンテンツ配信の最適性分析

笹部 昌弘

In 基盤(S) 離散構造処理系プロジェクト「短期滞在セミナー週間 (SSSW)2018.09A」, 2018

Abstract

インターネット上でのコンテンツ配信は,OS等の定期的なソフトウェア更新や動画・音楽の配信など利用が広まっている.その多くでは,従来型のクライアント・サーバ型配信が用いられているが,新規あるいは人気のコンテンツが公開された直後は,ユーザからのアクセスがサーバに集中し,配信効率が低下することが課題となっている.このような問題に対し,Peer-to-Peer (P2P)コンテンツ配信では,ユーザ端末(ピア)が配信サーバから取得したコンテンツの断片(ピース)を他のピアに提供することでシステムのスケーラビリティを向上できる.一方,ピースの提供には自身のアップロード回線を使用することから,ピース提供を行わないピア(フリーライダー)の存在が指摘されている.P2Pコンテンツ配信システムの一つであるBitTorrentでは,ゲーム理論におけるTit-for-Tat (TFT)戦略を採用することで,ピア間のピース交換を促進する仕組みを導入している. 本研究では,このようなTFT型P2Pコンテンツ配信システムにおける最適なピースフロー決定問題が整数線形計画問題(Integer Linear Programming: ILP)として定式化できることを紹介する.さらに,最適解の分析結果から得られた,最適な配信に求められるサーバの戦略(送信先ピア・送信対象ピースの選択)を示す.

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    笹部 昌弘, [依頼講演] 整数線形計画問題によるTit-for-Tat型P2Pコンテンツ配信の最適性分析, 基盤(S) 離散構造処理系プロジェクト「短期滞在セミナー週間 (SSSW)2018.09A」, September 2018.

    BibTex Reference

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