[依頼講演] Bitcoinネットワークにおけるブロック拡散妨害の数理モデル化

笹部 昌弘

In 電子情報通信学会技術研究報告（ネットワークシステム研究会）, 2019

Abstract

暗号通貨システムBitcoinは取引台帳（ブロックチェーン）の共有のために，ユーザ端末（ピア）間で論理的に構築されたPeer-to-Peer (P2P)ネットワークを用いている． このとき，Bitcoinシステムが正常に機能するためには，ネットワーク内で発生した取引情報やその集まりであるブロックが速やかにネットワーク全体に拡散される必要がある． しかしながら，既存研究では，正規のBitcoinプロトコルにおける，隣接ピア間でのブロック伝播時のタイムアウト制御を悪用することで，攻撃者が特定のブロックの伝播を妨害できる問題が指摘されている． そこで本研究では，特定のマイナーと結託した複数の攻撃者がこのようなブロック伝播妨害をネットワーク内の複数箇所から連携して行うことで，正常なブロックの拡散を妨害する，ブロック拡散妨害に着目する． ブロックの伝播や妨害の様子が感染症の伝播や拡散防止に類似している点に着目し，ブロック拡散妨害を感染症の伝播モデルに類似した数理モデルとして捉え，その基本的な特性を明らかにする．

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    笹部 昌弘, [依頼講演] Bitcoinネットワークにおけるブロック拡散妨害の数理モデル化, 電子情報通信学会技術研究報告（ネットワークシステム研究会）, 119(221), pp.75, October 2019.

    BibTex Reference

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