モバイルセンサネットワークにおける迅速な被覆のための分散協調制御

渡部 和馬

学士学位論文, 2014

Abstract

近年，環境や生態系の調査などに無線センサネットワークを利用する動きが広まっている．特に，観測対象の領域が広範囲に及ぶ場合や，観測対象の位置に変化がある場合，また人手によるセンサ端末の設置が困難な状況においては，モバイルセンサ端末の利用が期待されている．このようなモバイルセンサネットワークにおいて，モバイルセンサ端末同士が自律分散的に協調動作することで，領域内の重要箇所を被覆するための方式が検討されている．特に，分散協調制御の実現にゲーム理論を応用する動きが広まっている．これは，システムの定常状態における被覆の性能が高くなるようなゲームの設計と，任意の状態から適切な定常状態へと到達するための学習アルゴリズムの設計からなる．本研究では，モバイルセンサ端末が領域に対する探索履歴情報を用いることで効率的に探索を行い，適切な箇所へと迅速に移動する，学習アルゴリズムを提案する．シミュレーション評価により，提案手法の有効性を被覆の精度と収束時間の観点から明らかにする．

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    渡部 和馬, モバイルセンサネットワークにおける迅速な被覆のための分散協調制御, Ph.D. Dissertation, 大阪大学, 学士学位論文, March 2014.

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