研究室紹介

研究室概要

私たちはどうやって他人の気持ちを知るのでしょうか?
そして,どうやって自分の気持ちを知るのでしょうか?

そもそも,「自分」や「他人」という感覚はどうやって生まれるのでしょうか?
我々の気持ちはコントロールできるのでしょうか?

当研究室では,このような興味を中心として,
認知心理学と生理心理学(認知神経科学)を主な手法として研究しています.

研究テーマのキーワードは,「社会」「感情」「身体」など.
現在の具体的な研究内容としては,以下のようなトピックを扱っています.

研究テーマ

他者への「共感」のメカニズム

 対象や文脈による共感の仕方の違い,あるいは共感傾向の個人差などについて研究しています.

 これまで,成人男女を対象にした下記のような神経活動の観察から,共感の仕方が利害関係などの文脈によって影響を受ける様子を調べたり,自分の身体感覚が他者への共感に関わっている可能性などを調べてきました.


潜在的・無意識的な自己認識のメカニズム

  • 行動の「悪い」結果を認識した時の神経活動
  •  なにかの行動をして,失敗したり,損をした場合に特有の脳波パターン(事象関連電位:ERP)を利用して,自己認識や感情制御,そして他者の失敗に対する共感などの研究をしています.

  • 自己心拍に同期した神経活動
  •  自分の身体の生理状態(心拍や血圧の変化,腸の緊張など)は,普段はほとんど意識に上ることはありませんが,脳によって常に監視・制御されています.
     当研究室では,心拍に同期してゆらぐ脳波の波形が,他人や自分の気持ちを感じようとするときに変動することを調べて,意識と身体との関わりを調べようとしています.

  • 身体内受容感覚が認知や感情に及ぼす影響
  •  身体感覚に敏感かどうかは,脳活動などをしらべずとも,行動実験によって調べることができます.近年は,身体感覚の敏感さが,我々の感情や意思決定,注意や記憶などに影響を及ぼしていることがわかってきました.
     しかし,このような現象について,アジア人を対象にした検討はほとんど進んでいません.そこで,身体感覚に敏感な人とそうでない人のさまざまな「心とからだの関係」の違いを調べ始めています.


    感情制御や注意制御のメカニズム

     感情や注意の制御(コントロール)の仕方は色々と研究されはじめています.当研究室でも,身体的を介して感情や注意を制御する仕組みを調べ始めています.



    機器紹介

    準備中です。