日々雑記


ブラックアウト?

2020-4-1

終日、風雨強し。フレッシュマンの嘆き雨。

通勤車中、向い座席の高齢ご夫婦の会話。
聞くともなしに聞こえてくるのは「オーバーシュート」「ブラックアウト」「クラスター」。
コロナウイルスの話題が続く。
爺ちゃん、たぶんそれはロックダウン(都市封鎖)とちゃうか。
朝からちょっと苦笑い。
雨なんやから自宅にいなはれ。

SDGsも未だ理解できていないこちらは残り仕事を片付けて、必要な図書等をカバンに詰め込み、早くも帰宅の途につく。
4月20日に授業再開とは全く思えない。ブラックアウト ロックダウンが近いかも。

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www.kansai-u.ac.jp/

2020-4-3

ご時世の折、「授業用動画コンテンツ」提供案内。
著作権侵害もさることながら、ZoomとSkype以外のオンラインは、URLがすべて
www.kansai-u.ac.jp/×××。

毎年、今の時期は新入生の履修登録で、上のURLは繋がりにくくなる。
(新任の先生もボヤいてた)
6日から始まるであろうオンライン授業で、到底スムーズに繋がるとは思えない。
だって、1~4回生 総ての学生がwww.kansai-u.ac.jp/に集中するのに。
そもそも環境すら整っていないのに、「受講していたのに、画面がフリーズしていた」等の学生からのクレームは誰が受けるのか。

昨日、某大学は
 1.学生、大学院生のキャンパス立ち入りを原則禁止(除く医学部)(4/3~5/6)
 2.実験等の研究活動を停止(4/3~5/6)
 3.クラブ等の課外活動を停止、大学のスポーツ施設の使用を禁止(4/3~5/6)
 4.図書館、アカデミックシアター、自習室等を閉室(4/3~5/6)
 5.学生食堂の営業を停止(4/3~5/6)
 6.全授業をオンラインで実施(5/7~)
 7.新入生のオリエンテーションをオンラインで実施
を医学部の感染症専門家を交えた学内の対策本部が決定。

うちでは、3・6を除いた事項は未実施。
6にしても5/7以降の実施で1ヶ月の準備期間があるのに、4月6日以降にオンライン授業なんか無理やん。

危機意識、無さすぎ。

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絵筆も持つのか・・・

2020-4-6

古書籍をみているうちに、えっと思わず凝視。

とある僧侶の語録(版本)。冒頭に肖像画。落款印章が入るところに「佛工友学筆(方印)」。
まぎれもなく”あの”友学である。僧侶の肖像彫刻も存在するが、彫刻ではきれいな剃髪姿、髭も剃られている。

ふたりは仲が良かったのだろう。ちょっとこの僧侶との関係は考えていなかった。
僧侶の没年は、元禄8年(1695)。語録が刊行されたのは延宝4年(1676)。
ということは・・・。初代友学21歳の作品。
ある程度、想像はしていたが、仏師も絵筆をもつのか。

仏像の彩色も一部は仏師が行ったのかもしれないと思ったり。

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美術館・博物館

2020-4-7

特別措置法による「緊急事態宣言」発令。5月6日まで。もちろん大阪も対象。

返す返すも残念でならないのは、ハルカス美術館『薬師寺展』。2月28日にオープンし、3月3日から15日までの臨時休館のところ、そのまま休館延長。会期は4月19日までだが、絶望的。
北川運長の行基坐像や古磵筆の「薬師寺縁起絵巻」「薬師浄土曼荼羅図」も出品されていたのに。僅か3日間の開催。残念。

うちの大学博物館も同様。
4月1日からの開催を延期、5月2日の講演会も難しく、5月17日の教育後援会総会も中止。
このままだと未開催となる恐れも。

不要不急とまでは言わないが、阪神大震災の時に西宮市大谷記念美術館が避難所となったことを思えば、やむを得ないだろう。

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大混乱

2020-4-9

4月8日の会議は中止となったが、オンライン授業が4月20日より本格実施。
勤務職員は減少ながら、学内関係の締切は厳守。

オンライン授業への変更もかなりの時間を割く。
90分の対面授業を15~20分間(オンライン授業の限度)で分割すると、4、5回。
勿論パワポは音声が出ないので字幕付。丸1日かけて1授業を編集。

持ちコマを考えても到底20日以降の授業には間に合わない。
外出自粛ながらも、教材がある大学へ行かねばならぬ。
いっそ夏休みの短縮、せめてGW明けのオンライン授業開始にして欲しい。

「課題を与えて・・・」と言うものの、全国ほとんどの図書館はGW明けまで休館。
大学図書館も4月11日から5月6日まで休館。
演習系の授業はほぼ絶望。課題を出しても学生にとってはネットが命綱。
常々、ネット情報の不確実さを弾劾しているこちらとしては、学生が参考図書を目にする機会はほぼ皆無。 そうした状況でどう対応するのか。

明日から5月6日まで学生のキャンパス立ち入りが禁止。
大学図書館も4月11日から5月6日まで臨時休館。
ということは、「当分の間(のオンライン授業)」は少なくとも5月6日までという理解でよいのだろう。

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憂鬱

2020-4-11

駅前の西門鉄扉が半閉。
キャンパス立入禁止を受けての措置。
「学生・生徒・児童・園児及びご来訪等の立ち入りは原則として禁止」だが、教職員は除外。
府知事の「外出自粛要請」ながら、不要不急ではないので出勤。
教職員は組織を動かすため出勤せざるを得ない。

新入生の一部は”お客様”と思っている学生もいないわけではない。稀ながら、こちらに対してクレーマーのように文句を言う学生もいる。
例えば、配布資料を置くために「この座席には座らないで下さい」の大きなプレートと共に配布資料を置くが、その座席に座る学生もいる。当然「プリント、無いんやけど。」と講義中に前まできて文句を言う別の学生もいる。
それは俺の責任か・・・。

オンライン授業にしても「パケ代、掛かるんやけど」「見れない」となれば、こちらにクレームが来ることはほぼ必至・・・。
不思議な事ながら、パソコンを持っていない(スマホしかない)学生も存在する。スマホで卒論が書けるのかと思いつつ、ITセンターに行けばパソコンは使える。
ところが、ITセンターも閉室。そこで「見れない」とクレーム。

定刻通り?に23:00前に帰宅。
色々考えると、普段以上に疲れた・・・。

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One for All All for One

2020-4-12

関東地方の御寺から「近世仏師事績DB」に登載していただけないかとのご依頼。
DBの各項目に列記され、典拠も明示(確認済)。
もちろん快諾、登載。深謝しきり。

時折、類似の情報が寄せられるが、地元の郷土史講座などでの配布資料等は、他者にとって「俺は知っている」以外に追確認する術がない。極端ながら「俺様」が死んでしまえば、現品確認(調査)以外の方法がない。
誰もが、最低でも当該地域の図書館で典拠を追確認できる資料でなければ登載せずにこちらも墓場まで持って行く。典拠を書籍等に限定したのは、そうしたことを防ぐためである。(もちろん確認はとる)

「登録に値しないとしても、何らかの研究にお役立ちになれば、」と謙遜されたが、近世仏師事績DBは、半ばこちらの研究材料でもあるが、仏像調査や修復をされる方がたへの検討材料にもなるのです。

それにしても近頃、更新滞りがち。猛省。

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パニック

2020-4-13

「オンラインでの授業にあたっては、授業スタイルが各教員の方々で異なるため、ご返信する内容に苦慮するケースが多々ございます。(すぐにお返事できません。)」とオンライン授業の管理者。
そりゃ、そうなるわな。

4月8日付『春学期授業の取り扱いについて』(学生・教員)で
「このたびの緊急事態宣言の発表を受けて、4月20日(月)以降、当面は対面授業を実施せず、原則としてインターネットを活用した遠隔授業を行うこととします。 具体的には、授業担当教員からインフォメーションシステムや関大LMSを通じて、随時お知らせしますので、在学生・新入生のみなさんは必ずご確認くださいますようお願いします。」と告知。

ところが、すぐ下にある告知に『新型コロナウィルスに伴う春学期からの授業実施に関して』(教育開発支援センター)では、
「ただし、休講期間中の学習機会確保の観点から一部の科目については、オンライン等で授業を行う場合があります。科目ごとの連絡事項はインフォメーションシステム「講義連絡」や「関大LMS」を確認してください。」とのこと。こちらは4月13日付。

「原則」と「一部」では大きく違うし、自分の担当科目が「一部」に該当するのかどうかも分からない。日時の前後で生じた齟齬でオンライン管理者へ教員・学生からのメールや電話(これは厳禁!)が殺到・・・。

とりあえず、告知欄の終了行事(卒業式・入学式等)はまず削除しよう。
「中国湖北省武漢における新型コロナウイルスによる肺炎の発生に関する注意について」なんて、今頃、誰が見るのか。

もう右往左往の態。

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日本中が右往左往

2020-4-16

右往左往はわが社だけではなかった・・・。

全国に「緊急事態宣言」。これまでの7都府県への「緊急事態宣言」は新たに6道府県を追加し「特定警戒都道府県」に。
これまで布マスク2枚と減収世帯30万円給付が一転、布マスクと1人一律10万円給付へ。

こちらも火曜(14日)午後からホームワーク。いまだ難渋。
「関大LMS」でパワポと配布資料を送ろうとしたが、複数のUPは不可能。使い慣れた「CEAS」も複数はダメ。
仕方なく、「CEAS」の「授業資料」にパワーポイントをUPし、「アンケート」の欄に配布資料をUPすることに。

ぜんぜん「持続可能な開発目標」になっていないんじゃないか。

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中国旅行?

2020-4-19

マスクを常時していると、気にならないことがひとつある。それは髭と口紅。

普段は朝から簡単に剃るのだが、まぁ、隠れるのでいいかと無精する。
さすがに家庭ではマスクを外していると、末娘から「中国からのご帰国、おめでとう」と失笑。
たいてい、ウズベキスタンとか西域など1週間ほどの旅行では髭を剃らない。いつも伸び放題で帰国。

家人も応戦。「あんただって、外出するけど最近、口紅付けていないんじゃない」と。
騒動が内乱状態になるのを避けて、風呂に入った時にきれいに剃り落した。

我が家では、私の伸び放題の髭は「中国旅行」をまず思い出すらしい。

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桁違い

2020-4-20

今日からオンライン授業開始。大学的にはLMSやZoomを推奨。LMSもパンク状態。
超文系教員ながら、ここで若干の疑問。(間違っていたら削除します)

Zoomでの音声付動画を1時間(60分)使用すれば、450MB~600MB。
学生が1日3コマ受講して6日間(週18コマ)と仮定。1コマ500MBとすれば、13日から5月6日までほぼ4週間。
18コマ×500MB×4週=36GB。

学生は今のところ50GBまで無償化されているが、ソフトバンクとKDDI(au)は4月30日まで、ドコモは4・5月の2カ月間。

5月6日以降、対面授業が再開すればなんとかクリアできるが、対面授業開始が6月初旬となれば更に3週間が追加になるので63GBとなり、携帯がドコモでも50GBを超える。
TwitterやLINE、YouTubeはもとより写真、メール、検索機能などのアプリは既にインストール済。
送り手(教員)は問題ないが(ないこともないが)、受け手の学生は5月以降、遅くとも5月中旬にはパンクするんじゃないのだろうか。

そもそも携帯でオンライン授業ってどうよ、という思い。
ここ(2017.7.7) にも書いたが、昨夜も「パソコン、家にないんですが」と3回生からの質問。唖然。
「この際、『1人一律10万円』でパソコン買えよ。(ソフトの)Officeは大学からインストール(包括契約済)したらええ。」と返信しそうになるのをグッと抑えて、携帯へのダウンロード手順を回答。

ビビりながら作成していたパワーポイントは配布資料をあわせても50MB。桁が違う。

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書籍御恵与、御礼深謝

2020-4-21

1週間ぶりに大学。
電車通勤を避けるべく、久々に車通勤。メールボックスに贈呈の書籍。

川北奈美「南都北室大仏師宗印の事績―大阪・見性寺阿弥陀如来坐像の調査から―」(『大阪の歴史』89 大阪市史編纂所)をご恵与。鈴木(慎)・川北両氏から。
あつく御礼申し上げます。

大阪で宿院仏師系の作品は、金剛寺・虚空蔵菩薩坐像〈天文19年(1550)〉に次いで2例目。

玉稿と殆ど関係ないが、「ぶつしや 源三郎」が気になる。
天正17年(1589)10月15日付の「法花寺形義法度」(法華寺文書『堺市史』)には、「ふつしや 隆恵」「ふつしや 源三郎」など7名の仏師が連署している。隆恵の作品は既に宮崎県で確認済。
後世ながら奈良・天理市釈迦堂釈迦如来像の修復は、堺湯屋町(熊野町)の法眼兵部定康が行い、「源次法号宗順法眼卜兵部定康改有事予先祖故此度改也」と称している。
定康の先祖は源次(宿院仏師)であるとPR。
宮崎にも宿院仏師の作例がある。なんとなく結び付きそうなのだが。

まずは御礼、深謝。

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「後出しジャンケン」でいいから

2020-4-22

関関同立が「鯖落ち」するなか、同志社は「保護者の皆様へ」(4/20)、関学も「保証人の皆さまへ」(4/22)〔立命館は在学生のみ〕。
うちは「愛しいあなたへのメッセージ ~遠隔授業の開始にあたって~」(4月17日)。
いや、メッセージを向ける方向が違うんじゃないの。

今は平時じゃない。
うちは「私学」なんだから、学生向けにメッセージを書く暇があれば、他大学の状況をみながら「後出しジャンケン」でいいから、まずは学費を出して頂いている方へ、お詫びと事情を説明しないといけないのではないだろうか。
だって、そうでしょう。今年はPTA総会も中止になったし、学生生活を支えている筆頭は、保護者(保証人)じゃないのか。
元理事長は、「目をはなすな、手をはなせ」 とも言っている。

大学からの様々な御用。
高校生向けもあるが、「こんなこと、学べる大学です」「こういうことも学べます」と、折みて、こちらは各地でわが校に関心ある大人の方々やOB・OGに訴えている。
非常時のことゆえまず保護者(保証人)に対しての説明が必要じゃないかと思うのだが。

今日も学生対応に追われる。
多くは指示できるものの、留学生もいるので、まず「日本語」を理解するのにひと苦労。

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緊迫の午後

2020-4-23

午後は100名超の”一般教養”。授業開始(想定)は14:40からだが、午後から緊張。
質問などの問い合わせが一度に来れば、こちらがパンクする。
結局、7名からの質問。16:20過ぎには収束。ひとまず安堵。

なかには「PDFファイルに書き込めないんですが」「(配布資料を)どうやって提出するのか」などの質問。いずれも3回生。
前者はネット通販かネット・アンケートと混同して入力欄が出ないと憤慨混じりで質問するが、あくまで授業のレジュメ。PDFファイルに直接書き込めたら誰も苦労はしない。
プリントアウトして鉛筆もって書かないと意味がない。

質問者の多くは「共通ページ」の「受講の手引き」を読んでいない。 質問が増えるにつれ、ようやく状況がおぼろげながら分かる。
(想定)授業終了後、大急ぎで「受講の手引き2版」をUP。

ことのほか、PCに慣れていないのが不思議。
夕食時に末娘に尋ねたら、ごく普通のことという。今の新入社員でも携帯オンリーで、(PCはあっても)ワード・エクセルなどは入社早々、企業で教えないといけないと。
「(就活で)第一線で頑張りたいと思います」って嘘やんと。「嘘!大嘘!」と返事。
そう言えば、以前ここ(2016.6.29)でもボヤいていたっけ。
「座学」は大事と痛感。

想定外の大不況が訪れんとする日本。君ら、大丈夫か。

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身バレ

2020-4-23

  height= 今日は緊迫のなか、ひとつ面白いことがあった。

御寺などとの関係で2、3ケ月に1度ツィートする程度だが、Twitterをやる。(主に連絡用)

開始(想定)15分ほど緊迫しているなか、ふとTwitterをみると、#関大LMSに何やら書き込み。
「木4の日本、東洋美術を味わう取ってるんですけどまだ連絡ないですよね?」(画像クリックで拡大)

そうか俺もTwitterに上がるくらい有名になったか…。

思わずみていると、男子学生がアドバイス。左の画像にはないが「講義連絡情報」には、
「この授業は『CEAS』を使用します。『CEAS』共通ページ(冒頭)に「受講の手引き」(PDF)がありますので、熟読して下さい」と記している。しかもこれをUPしたのは、先週の土曜(4/18)。もちろん、同日にパワポとレジュメはUP済。
その結果、「今日すること特にないですよね(*_*)」と。授業中じゃ!!

学生対応、手引き2版を終えて、さっそく個人特定捜査。
2020年4月よりTwtterを始めたということは1回生。伏せてはいるが、名前の一部と思しきHN。受講生名簿を開けると1人しかいない。あっけなく学部(文:自身で告知)も含めて身バレ。

さて個人伝言で”毎回ご連絡 ”しようか、それとも”拡散・炎上”させようか・・・。
まず当該ツイートの削除を求めたい。大学生になると「知らんかった」では通用しない。

4、5年に1人か2人ぐらい現れるんだな、こういう学生。

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角之丞

2020-4-24

  height= ある史料を見ていると、「京大仏師康傳名代 角之丞」とあった。正徳2年(1712)11月付古文書の写し。末尾は「京大仏師二十八世 康傳」。

角之丞は、「(日光)社家御番所日記」(日光叢書)にも登場。26代康祐が諸国追放となる修復事業の見分に日光に行っている。さらに元禄13年、天文19年源次作の金剛寺・虚空蔵菩薩坐像の修復銘記にも登場。この時には、27代康伝に従う(27代康伝は元禄13年2月に死去。後は角之丞、よろしくということか)。
金剛寺の修復は『本朝大仏師正統系図幷末流』(美術研究本)に元禄14年(1701)の事項として掲載。

激変する七条左京家の動向を知っていたのは、3代にわたって身を以て仕えた「角之丞」しかいない。当該文書の続く「御仏殿御尊躰」は常憲院(綱吉)霊廟の件。「大仏師系図」には宝永6年(1709)の事項として記載。

今、一番インタビューしたい仏師。

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国難

2020-4-26

このところ、関東・長野地方で地震発生。

760年前の文応元年(1260)、日蓮は「立正安国論」を著した。冒頭には、
旅客来たりて嘆いて曰く、近年より近日に至るまで、天変・地夭・飢饉・疫癘遍く天下に満ち、広く地上に迸(はびこ)る。牛馬巷に斃れ、骸骨路に充てり。死を招くの輩既に大半に超え、之を悲しまざるの族敢へて一人も無し。(中略)万民百姓哀れみて国主国宰の徳政を行なふ。然りと雖も唯肝胆を摧(くだ)くのみにして弥(いよいよ)飢疫に逼(せま)り、乞客(こっきゃく)目に溢(あふ)れ死人眼に満てり・・・
しばらく多聞天像 →毘沙門天像、日條 →日条と訳わからん指摘をうけて気が重かった。日蓮宗系の原稿ではしょっちゅうあることだが・・・。

日蓮宗系の檀信徒ではないが、「立正安国論」は当時の日本をよく見ていたと妙に感心。

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『都商職街風聞』

2020-4-27

文久4年 (1864) 刊の『都商職街風聞』(外題『花洛商職ちまたの風聞』)「仏師」の項目。
田中弘教、田中浄慶、吉成、山本茂助、渡辺幸運、樋口肥後、竹内右門、吉田源之尉(源之丞)、〔法花〕石見源七、〔位牌〕大和屋清助と続く。
田中浄慶は、森徹山の次男進之丞。母方の実家である「田中弘教」家に養子入り。いわゆる「分家」。

しかし冒頭の「室町錦上」に居住する仏師名は抹消。
室町錦(小路)上ルは、現住所では「室町通錦小路上る山伏山町」。抹消された仏師名は「七条左京」(康教)である。当時、34歳。慶應3年(1867)の御用にも事欠く有様。むべなるかな。(画像は国文学研究資料館より)

混乱・騒動のオンライン授業から1週間。ようやく落着きを取り戻しつつある。

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ドサクサに紛れて

2020-4-30

文科省が学校休校の長期化を見越した「9月入学・新学期」が検討。
この非常時にいったい何を考えているのやら・・・。

文科省だって4月に新規採用職員の入省式をするじゃない。まずは9月に入省式を行ってみればいい。
一部の学生のために、社会全体(特に企業)のフレームを変えることなど無理筋。うちの大学でも出口(卒業式・修了式)(2012.9.16)は9月も行っているがごく少数。
おそらく大半の学生は9月~翌3月までは就活中(無職)で、次には「若年層の失業率」が問題となろう。皆が皆、グルーバルな企業に就職するわけではないし、そういう企業は「通年採用」じゃないのか。

これまで「帰国子女」(これは大失敗だったと思う)やら「トビタテ!留学」などさまざまな施策で、大学や学生が振り回されている。
今ですら”粉モン”のみでグルーバル・コミュケーションを図ろうする者が絶えないのに、何をまたドサクサに紛れて考えているのか。

欧米風に9月入学とするなら、まず社会全体を9月スタートにしないと意味がない。
さすが「身の丈に合わせてがんばって」と言い放った大臣やカイロ大学文学部社会学科卒(疑惑あり)の知事だけのことはある。

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