日々雑記


夏のアルバイト

2014-08-01

夜、書類を送るために近所のコンビニへ。
レジには見慣れた兄ぃちゃんがおらず、別の若い男が立っている。

「セブンスターとメール便。」
タバコはすぐさま出てきたが、メール便の処理がわからないらしい。
背後の引き出しをがさごそしながら、途方に暮れた様子。ようやく複写式の伝票を取り出し信書ではない旨のサインを求められるも、その後も・・・。
もうひとりの店員も出てくるが、一向に埒があかない。ほかの客もレジ待ちで並んでくる。
「また出直してくるわ」と書類を取り戻し、店を出る。

高校生のバイトだろうか。仕方なく、別の店へと移動。

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オープンキャンパス

2014-08-03

今日は(明日も)、オープンキャンパス。学部相談withミニ講義付。
相談は、殆どがほかの専修。芸美は数名。
一番奥まった所に執行部が「総合相談」なるブースで対応しているのでそちらへ殆どスルー。

そもそも高校の教科=専修(学科)という理解しかないので、こちらが少ないのもやむを得ない。
大学の授業と高校の授業は別物であると思う者はごくわずか。今や「何を学びたいのか」ではなく「何を教えてくれるのか」である。それで社会に出たらどうする?

午後からはミニ講義。
親御さんには受けても受験生は今ひとつ。始まってすぐさま親子共々、途中で退席する者も。こういう高校生が入学すると、途中で退席することも厭わないのかもと思う。子は親の背中を見て育つ!のである。

「『美術』は若いころには西洋、老いては日本・東洋と、大学だけでなく一生付き合える学問です。どうぞ大学で学んでください」と、弱気な発言。

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救急

2014-08-04

熟睡 丑三つ時も過ぎた頃、家人に叩き起こされる。「(末娘の)体温が40度だけど」と。
このところ微熱が続いていた末娘。気丈に耐えていたようだが、息も荒い・・・。

すぐさま普段着に着替え、免許証と車のキーをもって駐車場へ。
救急病院(夜間・休日受付)は既にわが身を以って理解。「119」だと救急車即出動となるが、「○○○○-××-0119」にかけると、救急診療が可能な病院を教えてくれる。
車を走らせて、救急病院へ。

受付後、後は家人同行で、こちらは待合室でひらすら待機。
もちろん医師や看護師、受付の事務員までが日曜から月曜に替る深夜から早朝に淡々と業務遂行。人の生命は待ったなし。命は平等なり。
待っている間、ホンモノの救急隊員やなぜか警察官も現われる・・・。

点滴が打たれ、いくつかの投薬がなされたとの由。外がすっかり明るくなった頃に容態は落ち着き(平熱に下がった)、帰宅可能と。
末娘曰く「帰る」。
月曜の朝、通勤で渋滞する中を帰宅。

(車の)免許がなかった頃は後輩に無理を言ったこともあったが、ようやく自立。
帰宅後はお昼過ぎまで爆睡。ここが母親とは違うところ。(反省!)
(家人が)終日様子を見ながらも、ひとまずは安堵。

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パステル

2014-08-05

帰宅すると、テーブルの上にハーフパステル、しかもレンブラント(ロイヤルターレンス社)。

「おっ、パステルやん。何色が入っている?」と箱を開けようとすると、「触らないで」と厳しく咎められる。
家人購入の由。ほかにも消しゴムやフィキサチーフ(定着スプレー)も。

そっと開けてもらうと15色。
いらんことをいうのを恐れ、「やっぱりきれいやなぁ」と褒めつつも、これから何が起こるのか、ちょっと楽しみ。

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台風襲来

2014-08-09

台風接近。未明から風雨強く、早朝から断続的に緊急メールが鳴る。
市境界近くに住んでいるのだが、家人には住所のある市から、こちらはなぜか隣接市からのメール。

11時過ぎには町内を流れる川の増水のため、避難準備勧告が発令。
マンション住いなので、特段避難準備することはないが、はぁ?という数字が発表。
(避難準備)対象世帯数439、対象人数4382。1世帯あたり10名弱。
いくら田舎の大所帯といえどもこれはさすがにない。何かの間違いだろう。

夜半には山間部で避難勧告。
今晩はさすがに寝ずの番。

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パワーポイント

2014-08-12

沖縄県立美術館・博物館で講座用のパワーポイントを作成。既にレジュメは提出済。 が、話す内容が定まらず、パワーポイントの順序や内容も決まらない。あれこれ資料も欲しがち。

そもそも沖縄の人たちがどれほど仏像に関心を持っているかまったくわからない。
シーサーやエイサー(琉球風念仏踊)には興味があるだろうが、「仏像」となると・・・。

終日頭を抱えるもまったく進展せず。


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和製ピラミッド

2014-08-14

奈良・都塚古墳:ピラミッド形の大型方墳 蘇我稲目の墓かとの報道。

被葬者が誰であるかはまったく興味がないが(おおむね議論百出、統一見解が出ない)、6世紀後半といえば、被葬者は百済の聖明王から贈られた仏像や経典を見聞したはず。

ピラミッド形といえば、行基の土塔や奈良の頭塔、少しマニアックだが、熊山遺跡(岡山県)もある。そうした四角錘の形に仏教的な要素を見出すことはそう難しくない。 このあと八角形の古墳も出現する。

そうした観点からの論評がないのが寂しい。

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出発

2014-08-15

パワーポイントは出来たものの、内容はまだ詰め切っていない。

「明日は何、着ていく(登壇する)?かりゆし?」という問いかけもあったようだが、それどころではない。
時間切れ。関西空港へと向かう。搭乗を待つロビーでもあれこれとスライドシートにメモ書き。
ANA1737便、16:45発10分遅れ。

到着が遅れた分、遅刻。大慌て。8時過ぎにおもろまちでS氏と再会。一献。

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講演

2014-08-16

那覇は朝から雨。昨夜は飲んだものの、ホテルで再び講座の内容をあれこれ考える。
やや寝不足。
お昼前に博物館・美術館へ。「羅漢像」や「礎盤」「梵鐘」が展示されている。

定刻に伺うと、講座室の前に長蛇の列・・・まさか。
列の先頭を見ると、カタログ(図録)にサインをする篠山紀信。
美術館では「篠山紀信展 写真力」が開催中。

2時から講演。「初めてこの木彫資料に触れたのは16年前。その頃はまだ空港も新しくなっておらず、ゆいレールもありませんでした・・・」と話し始める。
ほぼ100分間(予定では105分)の講演。外は雨ながら聴衆は180名ほど。

終わってから質疑応答。
しばらく間があって「沖縄ではなぜ仏教(寺院)が広まらなかったのですか?」と、想定内の質問が出る。 近世の日本では、寺請制度、寺檀制度によって幕府は地域の人々を掌握していました。琉球では、ウタキ(御嶽)を核とした地域コミュニティー(共同体)があり、ウタキを管理したノロ(祝女)は、王府から任命された公職(ノロのヒエラルヒーの頂点として聞得大君(きこえおおぎみ)が存在)であり、従って仏教寺院は、国家安泰と玉体護持を祈祷する王府のもの・・・と。
古代・中世の「官寺」と同じ構造。

講座終了後、総門に仁王像が立っていたのを見たことがあると証言するお婆さんなどからも質問が寄せられる。うまくいった・・・。

19:30那覇発のANA1740便で帰阪。那覇空港の大混雑のなかオリオンビールを痛飲。

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調査

2014-08-18

春に“調査”した仏像の調書を作成するが、すぐさま断念。
もちろん能力にも問題あろうが、仏壇から降ろさずに単に“見た”“写真をとった”だけ(しかも戸帳がものすごく邪魔)。簡単な形状の説明は出来るが、そのほかは大まかな時代くらい。これで「仏像調査」と呼べるのだろうか。

市町村(特に大阪府下)職員は圧倒的に考古学が多いのだが、こと仏像になると、これで「調査」という。
こちらとしても出来る限り協力したいが、呼ばれて、須弥壇から降ろさずに仏像を見て、スナップにもならない写真を撮って、ハイ報告書といわれても、ものすごく困る。
これからはこうした事態を「パス」と呼ぼう。パス3回でアウト・・・。

考古学偏重なのはやむを得ないが、他の文化財はおざなりな「文化財保護係(課)」。
いっそのこと「埋蔵文化財課」にすれば。

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紙は貴重

2014-08-20

元興寺で紙製の地蔵菩薩像の修復が終り、一般公開との由。

胎内には木製地蔵菩薩立像16躰や血盆経、公慶上人の勧進札など多数の納入品。「享保三」とあることから18世紀初めころの作品である。女性の信仰や前傾姿勢から来迎を思わせる地蔵信仰の高まりを受けて製作されたもの。

ところが共同通信(及び配信先)は「彫像とは違い量産が可能で、庶民の手にも届きやすかったのだろう」と勝手なコメント。アホか。

江戸時代の日記をみるまでもなく、紙は貴重品。贈答品として渡されることもしばしば。貴重な紙を使っているという点が重要で、中宮寺の文殊菩薩は経巻などを芯にしている。
X線画像をみると頭部から首ほぞ、両手先は木製のようにもみえる。

構造も気になるが、なぜ頸を曲げて左側をみているのか不思議。
ここが突っ込みどころじゃないの。

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出張の達人

2014-08-21

猛暑続きのなか、神奈川県下へ出張。1ヶ月も経たないうちに再訪するとは思わなかった。

このたびの出張は仏像関係ではないが、モノはモノを呼ぶ。ひとつきっかけができると、次々と関連する資料が飛び出してくる。いままで点でしか理解できなかった事柄が線を結び面を作る。 もちろん修正すべき点もあるが、楽しいひと時。

日帰り出張帰宅組のピークにあたり新幹線は満員。
こちらも缶ビールを傾け、1日のやり取りを反芻。斜め前に座った東京からのサラリーマンがワインボトル(750ml)を傾け束の間の至福の時間を過ごしている。京都を過ぎた頃にカラに。
出張の達人?もいるものだと感心しきり。

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違和感

2014-08-22

愛知県美術館での写真展で裸体写真の一部が愛知県警により「わいせつ物の陳列に当たる」として、胸から下を半透明の布で覆ったとの由。
ざっくり読むと、まるで明治の「腰巻事件」の再来させるような出来事に感じられるが、いろいろ読むと、どうも違和感。

報道ではよくわからないが、美術館は展示コーナーをカーテンで仕切り(まるでビデオ屋のアダルトコーナー)、入り口に「性器を含む全身ヌードを撮影した写真もあり、不快感を抱かれる方もあるかもしれません。中学生以下のみでの鑑賞は制限します」などと掲示しており、また胸から下を半透明の布で覆ったのも同館と作家との協議でそう対処したようだ。

作家が妥協したなら、特に問題はない。「いや、それでは作品として意味をなさない」と抵抗し、検挙・逮捕でもされたなら「芸術とわいせつ」の問題にも触れることだが、そんなところで妥協してどうする。
作家ながらロバート・メイプルソープ事件の男性ほどの芸術性も持ち合わせていないことが図らずも露呈。
結局、そういう作品なんだろう。

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日経新聞

2014-08-25

夏前に新聞を替えた。

私の履歴書では東大寺長老森本公誠氏が連載され、また時折(月曜夕刊)、現役学芸員による「美術逍遙」というコラムが掲載されたりして、なかなか読む記事が多く、興味深い。3面にわたってスポーツ面があるような新聞はまっぴらである。

より面白いのはほぼ毎日といってよいほど、複製美術品の広告が載っている。
池大雅や酒井抱一に交じって田崎早雲や野口小蘋などマニアックな作家の作品もあり、なかには複製を製作するのに現代作家に委ねた直筆物もある。
経済新聞にどうしてこうも多種多様な複製美術品の広告が掲載するのだろうか、実に不思議。

富裕層なら、おそらくオリジナルを購入することが出来るのに。

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浙江省

2014-08-26~09-01

詳細は こちら

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