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ごあいさつ

商品開発や販売にとってデータマイニング技術が非常に有効な手法であることは、すでに実証・認知されてきました。データからの知識発掘は、ビジネスにおいて新たなニーズ、販売機会の発見と創出そのものでもあります。

商品、生活スタイルの選択肢が増え、消費者の購買行動も多様化している昨今、消費者の購買行動の傾向を把握し、それを販売活動や商品開発に生かすために、多くの企業で店頭販売・ネット販売の購買履歴・顧客属性を蓄積しています。その量は日々増大し、いまや巨大なデータの山に囲まれている状態であるとも言えます。
私たちは、蓄積された膨大な量のデータを分析し、新しい販売機会の創出、新商品開発に生かすためのデータマイニングを理論化・実践化することで、さまざまな業界の企業活動に寄与してきたと自負しています。

現在私たちが取り組んでいる「データマイニングのビジネス応用のための実践科学アプローチ」は、文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(平成21年度〜平成25年度)に採択され、当分野における世界トップレベルの研究拠点形成をめざし、新たなスタートを切りました

本テーマでは、今までのスケールを大きく超える膨大なストリームデータの収集・蓄積を行います。顧客動線・購買データによる店内商品配置のレイアウト最適化、広告効果測定による最適資産配分の理論実証、そして企業が低コストで構築・運用できる具体的なシステム技術を開発します。店頭マーチャンダイジングは、小売店だけでなく製造企業も深く関与しています。今までの産学連携・共同開発の幅をさらに広げ、多くの企業との協力体制を構築するとともに、国内外の研究者との連携を深めていきます。

今後も、データマイニングのマーケティング応用領域における世界トップレベルの研究拠点形成の実現に向け、日々研究と改革に取り組んで参ります。
データマイニング応用研究センターへのより一層のご理解とご協力をお願いいたします。

矢田勝俊 関西大学商学部教授(経営学博士)

矢田勝俊 関西大学商学部教授(経営学博士)
1997年、神戸商科大学大学院経営学研究科博士後期課程修了後、大阪産業大学経営学部での教鞭を経て、2000年より関西大学商学部に着任、コロンビア大学ビジネススクール客員研究員を歴任、現在にいたる。大学院時代から複数の企業内で情報化の現場経験を積み、大規模データの戦略的利用、データマイニングのビジネス応用に関して研究。日本人として初めてKDD&DM(国際ジャーナル)に採択されるなど、日本のデータマイニングのビジネス応用研究において、先導的な役割を担う。最近では、AMA(American Marketing Association)国際会議で発表するなど、マーケティング領域での先端研究に取り組む。
現在、データマイニング応用研究センターの所長を務め、DSIプログラム統括責任者など、その他、多くの国際会議の議長やPCを務める。

[主要著書]
Data Mining for Design and Marketing, Chapman & Hall/CRC Press. (with Y. Ohsawa)
『データマイニングとその応用』(共著:加藤直樹・羽室行信)朝倉書店.

[受賞]
1995年兼松フェローシップ大学院生研究奨励賞
2002年人工知能学会研究会優秀賞など

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