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『当たり前・常識』に対しては『なんで?』が大事 vol.11 稲生真一さん

『当たり前だ』『こんな事はできない』と思う事に対して『なぜ?』と思える事が成長へのスタートだと思っています。今私は、大学を卒業して16年が経過し、現在は小さいながらも二つの会社の経営者(代表と取締役)をやっています。一つがネット通販の会社、もう一つがフリーペーパーの会社です。

『ネット通販業界の常識』
① 在庫を持つこと
② 販売量が増えれば増えるほど、配送業務、顧客対応業務に人が必要になる事

リアルの小売店とかと同じですよね。でも私たちの会社は自社商品なのに在庫はほとんど持ちません。そして今の売り上げの10倍になってもおそらく今の人員+1名くらいで対応ができます。『業界の常識』に対して、『本当に在庫っている?』『本当に人っている?』『本当にこの業務っている?』の問題を自分たちになげて、『どうすれば不要になるのか』を突き詰めた結果今の私たちのビジネスモデルがあります。成長はこれからですが、『なんで?』から準備が始まり昨年ビジネスモデルが完成しました。成長するために正に今この会社は動いています。

『フリーペーパー業界の常識』
① ネットに参入しなければ
② 売上を伸ばすには営業マンを増やさなければ
③ 広告枠を売らなければ利益にならない
④ Etc…

フリーペーパーは20年前ごろに登場し一気に広まった媒体です。そして99.8%が私たちと同じ規模の企業です。一番この業界で興味深いのが、このビジネスモデルがほとんど変化していない事です。つまりこの業界は『これが常識、当たり前』と言う固定概念が非常に根深く残っているところです。私がこの会社にコンサルタントとして入った際に『なんで?』を連呼していた記憶があります。そして当時の社員の回答は『昔からこうやっています。』『そういうモノなんです』『当たり前なんです』でした。私の最初の仕事は社員が思っている当たり前を壊すことでした。それを繰り返し壊した結果、利益は昨対500%出ました。そして、現在役員となりこの業界が当たり前だと思っている成長戦略とは全く違う成長戦略を描き事業を進めています。今では『上場をしたいね』と当社の社長と夢を見れるところに来ています。

『当たり前』と言われたら『なぜ、当たり前なの?』との回答が今の私には癖になっていますし、『常識』と言う言葉が一番嫌いです。この原点を考えると、消費者行動のデータから『当たり前と思われている行動』に対して仮説を立て、論理的に回答を導き出すというゼミでやってきたデータマイニングだなぁと思います。マイニング技術はより新しいものが出てきますが、今皆さんが使っている思考方法はずっと使えるので、頭から煙が出るくらい『何故?』を考え続けてください。本当に役立ちます。

稲生 真一 Shinichi Inao

株式会社ケイ・クリエイト

http://www.kureyon.com/

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