OG・OB紹介

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挑戦し続けることの大切さ vol.14 藤島大輔

1.はじめに
 2020年、矢田ゼミは創立20年目を迎えます。偶然にも東京オリンピックの開催年と重なり、日本全体も盛り上がりを見せています。そんな中、更に偶然にも私は2度目の東京本社マーケティング部門への異動が決まり、改めてこれからの人生について考える良い機会を得ました。そこで今回、自分が考えたことの中で、ゼミの後輩の皆さんへ役立ちそうなことをお伝えしたいと思います。

2.人生100年時代を生き抜く為に必要なこと
 今後の人生を考える上で、外部環境を踏まえることは基本です。例えそれが厳しい現実だとしても。実際に今後日本は、少子高齢化と人口減少等、未曾有の変化の激しい時代に突入します。より具体的に言うと、高齢者が増えて生産年齢人口(15~65歳)が減り、その結果として人口全体も減少する、つまりは日本国の国力が減少する可能性が高いということです。国力が落ちると、企業等の国際的な競争力も劣後し、日本企業の利益が減少し私達の給料も今より減少する可能性もあります。この2020年以降は、上記のようなこれまで散々懸念の声が上がっていた社会的課題が、私達の実生活に影響を与える時代になると考えています。
 一方で、AIを始めとした最新テクノロジーの進歩や、情報化社会及びグローバル化の更なる進展によって、先述の問題が改善されるため、そういった方面への個人的または組織的な取り組みに、自分たちが如何に貢献できるかを考えることで、今後の人生の進め方に違いが生まれると考えています。

3.挑戦し続けることの大切さ
 個人的には、自分と外部環境の現在と将来を踏まえ、目指したい自分を現在考えられる範囲で考え、そのために出来ることを挑戦し続けることが大切と感じています。それは、外部環境の変化が激しい時代だからこそ、普遍的且つ絶対的解を見いだすことがより困難になるため、常に挑戦し自分を成長させ続けることで、今は見えない景色が見えることに繋がり、運がよければ外部環境とマッチした新しい挑戦の機会を得られると信じているからです。
 実際に私も、入社後から常に社内外の学びの機会に貪欲に取り組み、比較的能動的に目指したキャリアを歩むことができています。具体的には、入社前より競争倍率の高いマーケティング部門への配属が希望であったため、社内研修への積極的参加・社外研修への自費での参加・自費での海外短期留学を含めた英語学習等に取組むことで、他社員に対する競争優位性を生み出し、2度の東京本社マーケティング部門への配属や、全社横断的プロジェクトのプロジェクトマネジャー等、普通では得難い経験を得ることができていると感じています。
 ただし、決して今までのキャリアが全て計画通りであったわけではなく、もちろん望まない異動もありました。しかし、与えられた機会ごとに最大限の自分なりの挑戦を行ったことで、それまで想像できなかったキャリアを考えることに繋がり、それを実現するために挑戦を続けた結果、再度東京本社のマーケティング部門へ配属され、自分の更なる挑戦がよりやり易い環境になったと考えています。

4.トレードオフの覚悟をもつ大切さ
 ただし、忘れてはいけないのは人生にはトレードオフがあることです。トレードオフとは何かを得る為には何かを捨てるということです。自分の能力や生まれ育った環境等の面もありますが、今自分が持っている何かを犠牲にする覚悟ができなければ、自分の得たいものを欲しい時に確実に得ることは本当に難しいと思います。
 私自身、先述の挑戦の代わりに時間・お金を始めとして多くの犠牲を払ってきました。周りからは何故そこまでするのか?という問いかけも多くあり、自問自答することも少なくありませんでした。その際にいつも考えていたのは、人生100年と捉えて今自分がやるべきことは何かということです。これまでの人生80年から20年も伸びる中、私は学びの時間をこれまでの常識に捕われず、もっと長くとっていいのではないか、つまりは時間をより長く犠牲にできると考えました。たとえ40歳まで自分の学び中心の人生だとしても、残り60年の人生があり、40年学び続けた結果見える景色を踏まえて、自分の学び以外の挑戦に割く時間をその後に増やすことができると考えました。もちろんこの考えが多くの人に当てはまるものでないと分かっていますが、自分の人生ですので、自分は自分が信じた道で挑戦し続けたいと考えています。以上のような自分の考えから、38歳にして最後の自分中心の学びの時間として、海外MBAの取得に時間を当てる予定です。今から2年後の自分の姿がとても楽しみであり、40歳以降の人生が自分にとってより充実したものになると確信しています。

5.終わりに
 色々と偉そうなことを書いてきましたが、ここまでたどり着けているのは、決して自分だけの力ではなく、その時々で助けてもらえる人に出会えたことが自分の人生においては本当に幸運でした。挑戦を続けていれば、自分が目指す先と親和性の高い人々から助けてもらえる可能性が高まり、そういった人達と出会えることで、自分の挑戦が成功する確率も高くなると私のこれまでの経験から声を大にして言えます。是非矢田ゼミ生の皆さんにも、それぞれの挑戦を引き続き頑張っていただき、必要なことがあれば何でも相談してもらえればと思います。ゼミOBとして皆さんに合った形で全力でサポートさせていただきます。個人的な想いではありますが、将来的に矢田ゼミ生が中心となって、これからの日本における様々な社会的課題解決に繋がる活動をリードしていければ面白いと考えています。
 最後に、私自身これまで決して楽な人生ではありませんでしたが、38年を振り返ると手前味噌ですが自分で自分を褒めてやれると思っています。もちろん、忘れたい過去もいくつもありますが、それらも含めての今の自分であり、これからの自分の礎だと考えています。これからも挑戦し続けるために、これまでの自分ともしっかりと向き合ながら、今後の激動の時代を生き抜いていきたいと思います。

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