OG・OB紹介

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新しいニーズの発見で、新規事業立ち上げに成功。vol.1上河内久恵さん 関西大学商学部商学科データマイニング・ラボラトリ2002年卒

いま思い返すと、大変な研究室生活でした。考えても考えても、考えが足りないと叱咤され、分析では研究室に泊まり込みの毎日でしたから。そのお陰で会社に入った時には、人よりもやってきたという自負と、人より先を歩いているという自信もありました。はっきり言って頭でっかちな新人です。ところが、実際の仕事になると、全然企画が通らない。こんなに良い企画がなぜ通らないんだ、なぜわかってくれないんだ。そんな不満だらけの毎日でした。そんな時、会社で新しい事業のアイデア公募があったんです。思いついた企画を書類にまとめ、次の日には提出しました。もう、これが通らないならあきらめよう、正直そんな気持ちでした。その企画が、いま私が店長を務めている「メールギフト365」。

メールアドレスしか知らない人にプレゼントを贈ることができるサイトです。商品も、アクセサリーや化粧品、お花からCD、ゲームから雑貨、食べ物まで、最大10アイテムの商品リストを作って相手に選んでもらえます。宴会の前日にこっそり注文しておけば、二日酔いの薬を上司にプレゼントすることもできます。コンセプトはとても単純なんです。なんで結婚式の引き出物は選べるのに、プレゼントは選べないの? なんで住所を調べないとプレゼントを送れないの?なんで?なんで? という自分の周りにあった違和感を捨てずにあたためていったんです。学生の時、自分一人で「あいのりボードツアー」を企画したことがあるんです。お互い知らない学生同士、一週間ほど一緒にボードに行けば恋が芽生えるんじゃないか、これは面白い企画だ!って。旅行代理店を紹介してもらい、自宅の留守番電話を仮想事務所にして、たった一人で食堂で手作りのチラシを配りました。集まったのは見事に男子学生のみ、大失敗です。でも、自分で考えて動くってすごく楽しい! それが私の原点になっています。想いがないと人も企画も動かない。行動しないとはじまらない。考え続け、想いを伝え、実行することができた人が、好きなことをやらせてもらえる。メールギフト365も、たくさんの人に想いを伝え、助けられて実現できました。皆さんも、このプログラムを通じて、新しい発見をする力、想いを伝えまわりを巻き込んでいく力、自ら行動する力、そんな社会で必要な力を養ってください。きっと、今よりもっと、夢に近づくことができるはずですから。

上河内久恵 Hisae Kamigouchi

データマイニング・ラボラトリ(矢田研究室)の一期生として、矢田の薫陶を受ける。卒業した今でも、矢田の実家へ遊びに行くほどの熱心な矢田ファミリーの一員。2002年コクヨ株式会社に入社。在学中に矢田より学んだデータを利用した企画書作りを活かし、新規事業の公募でメールギフト365を提案。2007年3月には見事新規事業の立ち上げを行う。現在メールギフト365店長。

メールギフト365 : http://www.mailgift365.com/

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